2006/07/12

デトックスで爽快に -身体も精神も家庭生活も-

 先日、NPO法人「がまだすネット」の定時総会があった際、同会理事長の楠田喜熊さん(雲仙きのこ本舗社長)から「女房と二人で伊豆半島に五泊の日程で『断食旅行』に行ってきました」との話を伺った。

 すぐに、石原慎太郎・東京都知事らも通う石原結實さん(長崎大学医学部出身)の「断食道場」のことを想い浮かべたが、どうも場所が違うらしい。

 ところで、最近は「飽食の時代」とやらで、食べ物に対する思いが、年配者と若者とでは、百八十度違うようだ。「食べ物は粗末にしてはなりません」VS「全てを平らげようとするから肥るのよ」との相反構図である。

 どちらが正しいか、について語っている余裕はないが、日本の食糧自給率の問題や、「毎日四千万人分の食が食べ残されています」との西日本新聞ブックレットの記事を読むと、自ずと答えは明らかであろう。

 私事だが、今や悪名高いファーストフーズに関しては懐かしい思いが募る。その一つがマクドナルドに代表されるハンバーガーだろうが、実は学生のころ、銀座四丁目角の老舗うどん屋でバイトをしていた。

 その年、銀座三越本店一階に日本マクドナルド1号店がオープン。元来、モノ好きな性格だから、昼休みを利用して私も長蛇の列に並んだ。コーラと一緒に流し込むアメリカの味!!

 それからは、仕送りや奨学金、バイトの金が入るたびに「マック」「ケンタッキー」に通い詰めた。牛丼の「吉野屋」で、九州から上京してきた高校の同級生と学生証を "質札" 代わりにコップ酒をかっくらったこともある。

 イカン、イカン。ここは私の「自分史」を語るコーナーではなかった。今日のテーマは「デトックス」だった。横文字でいうと何となくそれらしい響きだが、要は「解毒」のことだ。

 私はかなりのヘビースモーカーなので恐らく肺の回りはすでに真っ黒だろう。以前、サウナで一緒になった「みそ半」の松永忠徳社長も「こがんして体内からニコチンやタールば出すと」と言っていた。私もそう信じ、実践している。

 先日の休み、普段の罪滅ぼしに、と嫁さんと一緒に雲仙ビードロ美術館の岩盤浴に行った。水を補給しながら一時間。めったに家庭を顧みようとしない私の日常に対する奥様の不満は、大粒の汗とともに少しはデトックスされたかな?

 最後に「非家庭的」と言えばモンテスキュー(フランス公法学者)につきる。柴田錬三郎によれば、この学者は同じ敷地内に離れの書斎を持ち『法の精神』などの名著を執筆していた。

 ある時、召使いが慌てふためいて「旦那様、家が燃えております」。答えて曰く「そんなことは奥さんに言え、奥さんの仕事だ」。