2013/05/01

ズバ抜けた頭の良さ…久間先生の本当の名前!?

絶対に叙勲の栄に浴することのない立場からしても、受章者の顔ぶれだけは気になる。そういった意味では、今回はいささか寂しい。褒章・叙勲ともども、地元関係者の名前がいつになく少ないからだ。

だからこそ余計に、久間章生初代防衛大臣(加津佐町出身)の「旭日大綬章」の知らせを眩しく感じるし、郷土の代表の活躍ぶりが国家に認められた証しとして、素直に歓びたい。

筆者は久間先生の高校(口加)の後輩に当たるが、年齢は一回り以上違うにも関わらず、在学中から「伝説上の人物」として誰も知らない者がなかった。

何せ、片田舎の高校から東京大学法学部に進んだ大秀才である。加えて、剣道部でも活躍していたというから、単なるガリ勉君などとはモノが違う。

30日付の長崎新聞『水や空』(一面コラム)では、その政治的な〝読み〟の鋭さを、将棋を例に紹介しているが、もう10年近く前に「全国会議員の中でIQが一番高いのは久間先生だ」と、某永田町関係者から聞いたことがある。

確かに、さもありなんと想わせる〝切れ味〟を発揮する一方で、失礼ながら、あの愛嬌に満ち溢れた〝笑顔〟と〝体躯〟である。人気が出ないはずがない。

しかし、人生とはよくよく判らないもの。ご本人の意とは反して伝わった件の「しょうがない発言」がきっかけとなって、前々回の総選挙では、長期自民党政権への逆風をまともにくらう形で野に下った。

個人的には、筆者も後輩の一人であるから折にふれてよく声をかけていただいた。いつだったかヤボ用で議員会館を訪ねた時、たまたま先生がおられた。

「おっ、清水君か。オヤジさんは元気かい?」。その後の《話》がやけに面白かったので、ちょうど良い機会だからスッパ抜く!?

《僕はね、父の仕事の関係で、実は大阪で生まれたんだ。本当の名前はね『ふみお』ではなく、『ふみおふ』と言うんだよ》―。どうです、皆さん知ってました?

ところで、政治家には付き物の「揮毫」であるが、確か、久間先生のそれ・・は東大の先輩でもある夏目漱石が晩年に理想の心境としていたという「則天去私」ではなかったか…。

〝生意気〟を省みずに云わせていただくなら、まさにその字義通りの政治家人生だったように思う。久間先生、長い間、本当にお疲れさまでした。〔写真は若き日の時局講演会での一コマ。初当選前、後?