科学あって哲学なし…ブタ、ネズミ捕りにかかる
〝クドカン〟こと宮藤官九郎が脚本を担当しているNHKの連ドラ『あまちゃん』が人気だそうだ。何でも視聴率は20%超えとか…。筆者も出来得る限り視るように心がけているが、なかなか思うに任せないのが悩みのタネだ。
劇中、話題になっているのが「じぇ!」という岩手・北三陸地方の方言。もっと言うなら、現地の海女さんの間で使われている〝業界用語〟で、驚いた際の表現だとか…。つまりはその度合いに応じて「じぇじぇ!」、さらには「じぇじぇじぇ!」とエスカレートしていくのだそうだ。
まあ、それはドラマの世界だから置いておくとしても、実は昨日曜日、思わず「じぇじぇじぇ!」と叫びたくなるようなシーンに出くわした。午後1時から南有馬町で営まれた、或る葬儀に向かっている途中「スピード違反」でつかまってしまったのだ。
場所は広域農道の「みそごろう公園」付近。筆者としてはさほどスピードを出しているつもりはなかったが、脇から突然出てきた制服のおまわりさんに呼び止められた。
まさに「じぇじぇじぇ!」の心境である。警察官は全部で4人いた。前述したように、違反しているつもりなど毛頭なかったので、驚きを通り越して、何とも不愉快であった。
免許証を差し出す前に、スーパーのレジのような紙切れを確認せよ!とのお達し。「そこに何の根拠があるのか?」と言いたかったが、葬儀の時刻が迫っていたことと、弊社技術スタッフの仲間がその機器の開発に係わっていた話を以前聞いたことがあったので、そのまま認めることに。
「時速50㌔規制ですから15㌔オーバーですね」。失礼ながら、思わず「しょ~もない!」という言葉が飛び出た。何故なら、彼らの〝頼みの綱〟はそこに出て来た数値データのみ。科学あって哲学なし、だ。
ただ、腑に落ちないとはいえ、法律に違反したことは〝事実〟だから、指示があれば従うしかない。否応なくキップは切られた。そして迎えた月曜日、朝一で銀行を訪ね、大枚1万2千円也を国庫に納めてきた。
こんなことを書くと「引かれ者の小歌」という誹りを招くかも知れないが、軽度の交通違反でつかまった人々の大半はふだん、どう感じているだろうか?
誤解やしっぺ返しを恐れず言うなら、もっと明らかに犯罪性が高い行為(極端なスピード違反や酒酔い運転など)を選んで、検挙すべきではないか!
彼らも〝仕事〟として取り組んでいることは重々分かっている。しかし、より率直に印象を述べるなら、事故を未然に防ぐためというより、キップ切りそのものが〝自己目的化〟してはいないだろうか?
そんな悩みにも似た思いを毒舌持ちの友人に話したら、「ブタがネズミ捕りにかかったまで」と、いとも簡単に切って捨てられた。じぇじぇじぇのじぇ!?
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