2013/04/23

ついに〝特許出願中〟…弊社が電話をしない理由

月曜日の朝は白土湖周辺の清掃後、全体会議を実施している。ただ、会議とは言っても、ふだんの朝礼に毛の生えたようなもので、激しい意見がぶつかり合うような緊迫度はない。

時間にして約30分。最近は社員諸氏の仕事に対する意識も随分と変わっているようで、なかなかに傾聴に値する話も聞けるようになってきた。

さて今日は、その会議が終わった後で、島原市内に住む古参の従業員からしずしずと同業他社のパンフレット類が差し出されてきた。何でも、留守中に自宅に投げ込まれたものだという。

ムフム、なるほど…。相手さんも相当がんばっていることが分かる。「みんな、ウカウカしてるとヤラるっぞ!」と、真顔で注意を促しつつも〝路線〟の違いを改めて実感した。

かねてからご案内申し上げている通り、弊社では「ケーブルプラス電話」のサービスは今のところまったくの〝想定外〟だ。別にNTTさんの局舎に間借りしているからと言って、圧力をかけられているわけでもない。

より正確に言うなら、かつて、全国の同業他社に先駆けて大手電気メーカーと組んで真剣に導入を計画したことがある。もう7年以上も前の話だ。なぜ、その計画は頓挫したのか?理由は簡単だ。

折しも、台風の襲来を受けてしまいCATVの放送サービスが停まったことがある。直接の原因は停電のためだったが、その時、「ライフライン」としての「電話」の圧倒的な存在感を思い知らされた。

テレビが視聴出来ない事態も相当困ったものだが、問い合わせをしようにも電話がつながらないとすれば…?今にして思うに、弊社がFMラジオに舵を切った瞬間でもあった。

〝無線〟のラジオであれば、たとえ停電していたとしても、必要な情報は住民の皆様にタイムリーに伝えることが出来る。

2年前の「3・11」の大震災後、壊滅状態となった東北地方のCATV局の某大幹部がいみじくもこう述懐されていた。「有線は無線に負けた…」と。

確かに、自然災害というものは、年がら年中発生するものではない。一方で、よくよく注意をしていても、来ないことがほとんどだろうし、むしろそうあって欲しいと願う。

しかしながら、放送を生業とする者にとっては「まさか!」の事態を最優先すべきだという〝信念〟には微塵の揺るぎもない。

このところ国内に限らず世界各地で地震の被害が相次いでいる。「もし、島原半島で…」という想定のもとに、カボチャもFMしまばらも日々放送を続けているのである。

申し遅れたが、弊社が開発に係わった「FMプラぷら」(スマホやタブレット端末で情報が取れる)がついに〝特許出願中〟まで漕ぎ着けた。「乞う、ご期待!!」と言っておこう。