2006/08/01

「炭」の活用を図ろう!! - まずは白土湖の浄化から -

 7月30日の日曜日夕方6時半から、TBS系(NBCなど)で面白い番組をやっていた。『夢の扉』という番組名で、ナレーションは女優の宮沢りえさんが担当している。

 この日のテーマは「ヘドロの湖浄化大作戦」。ウナギの養殖で有名な静岡県の浜名湖に隣接する「猪鼻湖」(いのはなこ)で進められている水質浄化活動を取り上げたもの。

 主役は「炭博士」として知られる群馬高専物質工学科教授の小島昭さん。インターネットで調べたら、同教授はすでに各方面で活躍中の斯界の "権威" だった。

 脱臭効果や湿気取りなど「炭の効用」については、比較的知れわたっているところだが、この番組に接して改めて認識を新たにした。なぜか?

 昨秋、弊社は映画「ディープ・インパクト」のモデルにもなった彗星探索家、木内鶴彦さん(長野県在住)の講演会を主催。その中で木内さんが強調していたことを思い出したからだ。

 「純度の高い炭素を取り出せば、ナノチューブやカーボンファイバとしての利用が可能となり、理論上、永久電池(超伝導状態)を作ることもできるようになる」(島原新聞平成18年1月17日掲載)。

 小島教授は「炭素繊維」そのものが持つ "吸着力" に着目。番組では、漁業者やミカン農家など地域住民の協力も得ながら、約1カ月間にわたる "実験" の経過を見守っていた。

 成果は上々だった。スペースシャトルや航空機、新幹線の車体など「炭の効用」はすでに実用化されていることもあって、小島教授は余裕の表情。自信あふれる口調で「この水環境整備技術を2010年までに世界に広めたい」と語っていた。

 さて、島原市。弊社本社のある白土町には、一日4万トンの湧出量を誇る「白土湖」が控えている。鯉の泳ぐまちや、浜の川湧水などと並ぶ「水都しまばら」のシンボルの一つだ。

 かつて旧制中学時代、島中水泳部員は湖底で折り重なった無数の墓石や蝋しぼり器を眺めながら泳いでいた、という。それらはいずれも二百年前の「島原大変」がもたらしたものだが、それくらい「白土湖の水は清澄だった」ということの証だ。

 近年は生活スタイルの変化もあって、同湖も以前ほどの透明度からはほど遠い状況。大がかりな「浚渫工事」や「草魚の投入」などの対策も行われたが、率直に言って、効果のほどはいま一つ。

 また、他の河川などとも並行してEM菌ダンゴによる浄化作戦も鋭意進められているようだが、「炭」を使った作戦にも取り組まれてはいかがか、と思う。

 うまくいけば、諫干問題の有明海でも使える!!


1 Comments:

At 1/8/06 22:38, Anonymous 匿名 said...

 私が小さいころといってもそんなに昔の話ではありませんが、まだまだ白土湖は澄んでいたように記憶しています。湖底まで見渡せて墓石の様な物なども一部見えていたような。

 それから人の手が入りつづけた結果が今の白土湖ですね。すばらしいものを一つ失ってしまったような気がしてます。

 

コメントを投稿

<< Home