2008/10/18

どうなる総選挙日程?…〃同一選〃の可能性も浮上

‐(株)ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

「政治が悪い?でも、その政治家を選んだのは、他ならぬ〃有権者〃であるあなた方ですよ!!」。〃文化人〃と称する人に言われるまでもなく、確かにその通りで、今更ながらに納得する向きも多かろう。

が〃現実〃となると、これがなかなかに難しい。やれ親戚、同級生、同郷人…などと「推薦」「選択」の基準はまちまちだ。

16日、景気対策のための補正予算が成立したことを受け、政局はにわかに緊迫の度を増してきた。焦点は、麻生総理がいつ〃伝家の宝刀〃である「解散権」を行使するか。

前官房長官のように早々と「11月30日説」を唱える人もいれば、まだまだ「年明け」を予想する評論家もいたりして、〃百家争鳴〃の様相である。

紙面を見ると、株価の〃乱高下〃がこの状況にさらに追い討ちをかけているようで、混迷の度合いは益々深まるばかりだ。

海の向こうのアメリカでは最終3回目のテレビ討論が開かれ、どうやら民主党のオバマ候補が逃げ切りそうだ。小浜温泉の〃勝手連〃の皆さん方には、待ちに待った朗報だろう。

所変わって島原。米大統領選はともかくとして、島原市民にとっては〃総選挙〃の日程は大いに気を揉むところ。そっくりそのまま、戦術の在り様にも係わってくるから、だ。

仮に〃同一選〃となったら、いずれの陣営に追い風が吹くのか。また政党の推薦をどう取り付けるのか、或いは無視するか…。いずれにしても〃風〃を読む〃軍師〃の腕次第だ。

ところで、16日付の長崎新聞1面コラムでは「メディア・リテラシー」の問題を取り上げていた。記事によると、その言葉の意味は「メディアを読み解く力のことだ」という。

ただ「メディア―」と言っても、その裾野はとてつもなく広く、口で言うほど簡単に取り扱える「テーマ」ではない。

ところが「世の中」良くしたもので、その問題の本質に鋭く迫る文章に、期せずして出くわすことができた。『マークスの山』や『レディ・ジョーカー』などで知られる作家の高村薫さんが『アエラ』(10月20日号)に連載しているコラムの一節だ。

高村さんは先に辞任した国交相や大阪府知事などによる〃舌禍事件〃を取り上げ、「公私の区別の無さであり、公共の精神の欠如である」とバッサリ。

その一方で、情報を受け取る側の我々の「言語感覚」に対しても、「(発言者と)同じ次元で、大いに問題あり」と断じている。

勝手な解釈ながら、「目糞、鼻糞を嗤(わら)う」といったところか。なるほど、その視点で昨今の政治情勢を考えれば、冒頭の文化人の〃お説〃もむべなるかな、という気がする。

投開票まで後一月半。有権者は「メディア・リテラシー」を発揮できるか?