2008/10/22

素晴らしき我が故郷…「ジオパーク認定」へゴー!!

‐(株)ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

島原半島三市を挙げて取り組んでいる「ジオパーク構想」(地質公園)が、実現へ向け大きく動き出したようだ。

20日夕方には、国内での選考結果を知らせる電話が、地元の推進連絡協議会長を務める吉岡庭二郎・島原市長のもとに寄せられ、関係者は一様にほっとした表情。

国内の他の候補地は北海道の洞爺湖有珠山、新潟県の糸魚川で、今後正式な申請手続きを経て「ユネスコ認定」とつながる。時期的には来年秋ごろ、となる見通し。

ともあれ、慶賀の至りである。推進メンバーの一人として奔走した雲仙岳災害記念館長の河本冨士雄さんや、県島原振興局の新旧担当者のご尽力に改めて敬意を表する次第だ。

何せ「国内第1号」である。昭和9年に先陣を切って我が国初の国立公園に指定された「雲仙」にとっては、重ねての栄誉であろう。

また、原城をはじめとしたキリスト教関連施設の「世界遺産登録」を目指している南島原市にとっても、大きな弾みとなることは間違いない。

島原にとってもこの上ない朗報だ。未曾有の長期大規模噴火災害を乗り越え見事復興を成し遂げた、4期16年間にわたる吉岡市政の「集大成」と位置付けることもできよう。

まだまだ「最終決定」ではないので、くれぐれも油断は禁物だが、ここは一つ、素直に喜んでも差し支えはないだろう。本当にそう思う。

振り返ってみれば、一月ほど前に実施された学術関係者による「現地調査」の段階から、確かにその「予兆」はあった。

懇親会場での吉岡市長の口ぶりは決意と自信に溢れていたし、締め括りの万歳三唱の音頭をとった太田一也九大名誉教授の言葉は「太鼓判」そのもの。事実上の「勝利宣言」だったような気がする。

今、率直に感じることは、我が郷土「島原半島」の素晴らしさである。海あり、山あり、温泉あり、湧水あり…。これらはすべからく「太古の昔」からの贈り物に他ならない。

地質に詳しい寺井邦久先生(県教委)の説明を幾度か聞いたことがあるが、現地で暮らしていながら、その成り立ちについて余りにも「無知」であったことを恥じ入るばかりだ。

本当に「灯台下暗し」とはよく言ったもの。足元の宝物の存在をすっかり見逃しておきながら、我々は「田舎だ」「不便だ」と騒いでいただけではないか。

一周百キロ強の小さな半島にすぎないが、ノーベル化学賞の頭脳だって生まれた。国民的大女優が主役を張った全国ロードショーの舞台も、まぎれもないこの地である。

世界に冠たる、全国に誇れる我が郷土。あとは「仏作って魂入れず」の愚(ぐ)をおかさないようにしなければ。