2009/12/07

両政権の支持率が低下…人生色々、チェンジも色々

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

「オバマ大統領 不支持50%」(CNN調べ 支持率を上回る)=6日付日経。

「(鳩山)内閣支持続落59%」(「首相指導力ない」急増)=7日付読売。

旭日の勢いだった日米両政権にも、やや陰りが見え隠れする世論調査結果が出ている。「それでも前政権末期に比べれば…」との言い訳は十分傾聴にも値しようが、政治家商売(?)とはかくもつらいものだ。

そもそも、この「世論」という〃存在〃そのものが怪しい、と個人的には思っている。ややもすると、マスメディアによる恣意的な報道で誘導される恐れすらある、からである。

新聞はまだしも、スポンサー筋から視聴率稼ぎを〃至上命題〃とされているワイドショー等では、明らかにその兆候(大衆迎合主義)がうかがえる。

したがって、眉に唾を付けて、しっかりと世の動向を見つめていないといけないのだが、悲しいかな!筆者を含む多くの凡俗の徒は「流れに身を任せて日々の暮らしを送っている」というのが〃実態〃なのである。

現在の日米両政権ともに「CHANGE」(チェンジ=変革・交代)という、万民にとって極めて分かりやすいキャッチフレーズで誕生した。その呼び掛けに、両国民の多くが熱狂して群がったのも事実だ。

ところが米国では10ヶ月、日本では3ヶ月が経過してみて、両国民の間に徐々にではあるが、「不満の芽」も吹き出し始めているという結果が、両紙の世論調査の数字であろう。

この「CHANGE」という言葉を巧く引き合いに出して使った、リクルート社出身の辣腕経営者がいた。曰く「『G』を『C』に変えろ。そうすれば『CHANCE』(チャンス=絶好の機会)になる」と。

この話を聞いた当座は「何という素晴らしい言葉だろう。実践する価値がある」と思って、著作何冊かをまとめ買いしたこともある。が、ほどなく氏はそのセクハラ紛いのワンマンぶりが祟って、社会から放逐された。

その〃騒動〃から何年か経ってみて、改めて考えてみるのだが、「それはそれで物事の正鵠を射た『真髄』である」という気がする。小沢一郎氏の言葉を借りれば、「自分が変わらなければ、組織は変わらないのだ」と、本当に思う。

ただ、問題は変わり方だ。遮二無二「反対」ばかりを目指すことは、かえって「混乱」を招くことにはならないか…。心配な一面がそこにある。

ところで、英語の「CHANGE」には「変化」のほかに、「両替」や「つり銭」の意味もある。極めて下世話な話で恐縮だが、昨日、某所で「つり銭六百円」を貰いそびれた。

「今さら何を!そんなケチな考えは今すぐチェンジ!」と自らに言い聞かせながら、拙稿に臨んでいるのだが…。やっぱり俺って〃小物〃。