「政治とは権力なんだ」…どうなる民主党の党首選
「案の定」と言うべきか、「やっぱり」なのか…。首相VS前幹事長での「一騎打ち」と想われていた民主党代表選挙が、ここに至って一気に〃収束〃の方向に走り出してきた、かに見える。
最終的には、31日午後に予定されている「菅&小沢会談」で決まるようだが、ヤジ馬的な発想からすると、「なぁーんだ!?」と肩透かしの感も否めない。
同日朝の各紙面では「党の分裂を避けるためには、結党原点の『トロイカ』体制に戻るしかない!」との〃大人の判断〃のようだが、「一寸先は闇」の世界。まだまだこの先、何が起こるのやら…。
一方で、朝日新聞社が発行している『週刊アエラ』(9月6日号)によれば、小沢的政治手法の〃限界〃もそこはかとなく伝わってきているような雲行きでもある。
象徴的な事例が、小沢氏が党運営の主導権を握った2006年度以降の「政党交付金」の取り扱い。多くは「組織対策費」という名目の使途不明金で、その額ナント37億円。
首相陣営はこれを絶好の「切り札」にして〃出馬辞退〃に追い込んだという推測も成り立つが、見方を変えれば、「トロイカ」の復活で闇に葬られる恐れも同時に浮上してくる。
思い起こせば1年前。民主党は真夏の総選挙で歴史的な大勝利を収め、小沢氏に代わって党首となった鳩山由紀夫氏(前首相)が颯爽と桧舞台に立ち、眩いばかりスポットライトを浴びた。鮮烈な映像だった。
その時点で、同党の候補者に一票を投じた多くの国民は、「これで確実に時代が変わる!」という願望にも似た思いを抱いていたはず。ところがどっこい、基地問題をはじめとしたその後の〃迷走ぶり〃は…。
自身、まったく政治的な人間ではないが、このごろ時おり、「政治、政治家って一体何なんだろう?」と思うことがある。
かつて小沢氏が「師」と仰いだとされる金丸信・元自民党副総裁は「政治とは妥協の産物である」と喝破したというが、今回の党首選の裏側でもそれが実践されているのだろうか…。
いずれにしても、後2週間すれば、新首相は確実に生まれる。衆参の「ねじれ現象」の中で求心力を失くしていってしまうのか。はたまた、したたかに乗り越えて長期政権を確立していくのか…。
仮に小沢さんが枢要なポストに就けば、「反小沢」の象徴である仙石由人官房長官は更迭の憂き目に遭うだろう。
その仙石氏が、参議院選敗北の責任を感じて辞任を示唆したとされる後輩の枝野幸男幹事長を叱った言葉が何とも印象的だ。「だからお前はダメなんだ。いいか、政治は権力だ。簡単に諦めるな」と。
なるほど、全てその線に沿って考えれば、今回の〃構図〃も納得がいく。とにかく、頑張って下さいね、政治家の皆さん。
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