神は細部に宿る!!…生きているだけでも幸せ
誰が言ったのか知らないが「神は細部に宿る」とは何とも意味深で、大好きな言葉なのだが、いざ実践となると、これが殊のほか難しい。
つまり、つい「手抜き」をしてしまうのだ。特段「真剣味」を欠いているというわけでもない。一生懸命なのだが、どこかしらで「ミス」を犯してしまうのである。
最近で言うと、『もっぱらマガジン9月号』への寄稿(妄言多謝)の中で、ペリー黒船来航から「4年後」とすべきところを「3年後」とやらかしたし、昨報では「~で見せた」を同じ文章の中で2度も使ってしまった。
まったくもって「ポカ」の連発でお恥しい限りだが、これなどは「今日が人生最後の日」との悲壮な決意でアップル社の経営に心血を注いできたスティーブ・ジョブズ氏(前CEO)とは見事なまでに〃対極〃をなす。
とは言っても、「しょせんオイラなんか虫けら同然だし…」という開き直りの気持ちがないわけでもない。そんな矮小な考え方を抱きつつ、窓の外を眺めていたら、日除け用にと育てていたイロハモミジが枯れかかっているではないか。
おかしい?毎朝、毎夕、一日も欠かさず水遣りしてきたのに…。怪訝な面持ちで表に出てみると、昨日まで見かけることもなかった毛虫の群れが、木全体を覆い尽くしていた。
「こりゃイカン!」とばかりに、昨年買って倉庫に仕舞い込んでいたスプレー式の殺虫剤を思い切り撒いた。すると、10分ほど経ったあたりからボタボタと地面に落ち始めた。その数、百匹前後。
しかしながら、中にはしぶといのがいて、ノラリクラリと葉を食んでいる。が、そのうちに薬が効いてきたと見え、最後はロバート・キャパが撮った戦場写真の兵士のような格好で仰向けに崩れ落ちていった。
「ザマーミロ!」などとは思わない。これとて立派な〃殺生〃である。何だか、余計に切ない気持になっていたところに、たまたまその場を通りかかった社員氏が語りかけてきた。
「毛虫ですね。うちなんか裏手が山林ですから物凄いですよ。一斉に葉っぱを食べている時は『サワ、サワ…』といった音が聞こえてくるんですから」―。
悠然とその場を立ち去って行くやや寂しげな後ろ姿を眺めながら、「サワ、サワね…」と、意味もなく呟いていた。と、そこで急きょ思い付いたのが「なでしこジャパン」の澤穂希主将のこと。
そうだ!今晩(1日)からロンドン五輪のアジア地区予選が始まる。何はさて置いても、「日々草」後の花壇には「なでしこ」を植えることにしよう。
諺に「一寸の虫にも五分の魂」というけど、虫にも劣るオイラにそんな知恵などないか。生きているだけでも幸せ、と思わねば!
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