2011/08/20

思い出す江川の雄姿…甲子園、いよいよ決勝戦へ

第93回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)もいよいよ佳境を迎え、後は決勝戦を残すのみ。拙稿を書いている時点ではどうやら、作新学院(栃木)を下した光星学院(青森)と、日大三高(東京)との戦いになりそうだ。

青森県勢の決勝進出は、太田幸司投手(後に近鉄)が引き分け再試合で活躍して以来、実に42年ぶりとか。ユニフォームの袖の部分を見れば、「八戸」とある。県庁所在地でもないのに、本当によく頑張っているよな~。アッパレ!!

高校野球はそれぞれの青春時代を写す「アルバム」のようなものだ。幼い頃には「兄貴たち」が活躍し、いつしか「同世代」に移り、そして「息子」や「孫」へと引き継がれていく。

今年はかなりの数の試合を観た。印象を言えば、「なでしこジャパン」の影響か、いつにも増して〃粘り強い〃戦いをするチームが多かったように思う。

同世代の「アルバム」の話に戻れば、作新学院の象徴的存在は何と言っても〃怪物くん〃の異名をとった江川卓投手。憎たらしいまでの落ちついたマウンドさばきで〃剛速球〃を投げ込み、次々と三振の山を築いていった〃雄姿〃はいまだに忘れられない。

卒業後に進んだ法政大では、押しも押されもしない大エースとして活躍。他大学の関係者から見ると、まるで行く手を阻む〃仁王様〃のような風格を備えていた。

余談だが、作新時代にバッテリーを組んでいた小倉というキャッチャーは早稲田に進んだが、対戦の度にキリキリ舞いさせられていた。一方、当時の早稲田には日大三高出身の吉沢という強打者がいて、時々ホームランを打ったりしていたが、後にプロ入り(阪急)したものの、余りパッとしなかった。

ところで皆さんは、東京六大学野球の対抗戦で飛び交う「ヤジ合戦」の文言をご存知だろうか?特段の〃悪意〃もなく使われている言葉なので紹介しておくと――。

まず、早稲田は「バカだ」。慶應は「テイノ―」。法政は「ア」を付けて「アホーセイ」。明治の場合は、チョコレートのCMをもじって「ちょっとコーレ」と指がくるくると回される。
東大と立教をどう呼ぶのかは知らない。

野球とは少し離れるが、最近のテレビ(バラエティ番組)では、「バカキャラ」が大流行りである。その中の一人に、巨人軍OBの元木大介がいる。

出身校は大阪・上宮高校。これまでは単なる「野球バカ」の学校とばかり思い込んでいたが、何と同校は我が菩提寺の本山、浄土宗知恩院派の系列校ではないか!?

元木以外の卒業生名簿(有名人)をネットで見ると、何と小説家の司馬遼太郎さんがその筆頭だった。元木に限らず「バカキャラ」の〃実態〃は闇に包まれたまま。ひょっとしたら、それを面白がっている視聴者が一番の「バカ」なのかも。