厄介者が貴重な燃料に…水藻からバイオエタノール
間もなく『もっぱらマガジン8月号』が各家庭に新聞オリコミで配付されるが、筆者が担当している「妄言多謝」の欄に関しては、執筆時期とのズレに些か頭を痛めているところだ。
何せ10日から2週間のタイムラグが生じるものだから、その時は「新鮮だ」と思っているネタも、時が経てば古びてしまう。島原地方の方言でいうなら「ねまって」しまう。
したがって、同マガジンの中で書いていることは、見方によっては、少々タイミングを外してしまったような気がしてならない。でも、もう取り返しがつかないので悪しからず…。
ところでこの前、夕方のテレビニュースを視ていたら、中国・青島(チンタオ)の海水浴場に水草が大量に発生して、その処置に現地の行政当局も困り果てている、とのことだった。
どうやら、その「正体」はアオサの一種ということだったが、広がっている範囲が日本の新潟県の全面積に匹敵するくらいと言うから、さすがに大国!ハンパではない。
レポートによれば、何とか家畜のエサなどとして使えないかどうか検討が重ねられているということだったが、確たる「決め手」には至っていないようだ。
所変わってニッポン。こちらは淡水湖での話。滋賀県の琵琶湖と言えば、我が国最大の湖だが、そこでもご多分に漏れず、次から次に生えてくる大量の水藻の除去処理が頭の痛い問題なのだそうだ。
1週間ほど前のNHKの『おはよう日本』の中で取り上げられていたトピック的な話題だったが、こちらでは中国と違って、一歩進んだ「再利用」の取り組みが報じられていた。
主体となって研究を進めているのは、長浜バイオ大学の大島淳教授らのグループ。何と!そのままだと厄介者にしか過ぎない水藻から、石油に代わる新しいエネルギー源としてここ数年世界的に注目を集めているバイオエタノールを検出した、というのだ。
その映像を視て、筆者がヒザを叩いて喜んだのは言うまでもない。水藻の種類が我が白土湖のものと同じかどうか知らないが、除草船の外観も、水揚げされる藻の形状も、ウリ二つだったのだ。
さらに言うなら、エタノールの原料となるのは、トウモロコシのような高価な食用植物ではなく、雑草や廃材からでもOK!というのだから、こんなに有難い話は滅多にあるまい。
これまで本欄やマガジン誌面を使って、しつこいまでに白土湖の管理のありようについて随分と不躾な記事も書いてきたが、何だか「一筋の光明」が見えてきたような気もする。
話は変わるが、来る9月9日~10日には、熊本市で「九州創発塾2001」(九州内7県紙主催)という催しがある。大会テーマは「九州から行動する、地域環境との共生」。もちろん、出席する。
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