テレビの不法投棄問題…地上デジタル放送化の陰で
〃冗談〃だとは分かっていても、随分とヒドイことを…。数日前に我が家の女性陣が筆者に投げかけてきた、ある〃言葉〃。
その日は不燃物の収集日。早朝からバタバタと片付けに追われていたお二方が手にしていたモノは、筆者が長年愛用してきた出張カバン。
ちょっと見はまだ十分使えそうなのだが、肝心のキャスター部分が壊れている。「こりゃ、持って行ってくれらすやろかい?」と母。家人が「不要品て書いとけば、よかっじゃ!」と応じた。
そして一瞬の沈黙の後、不気味な視線が及んで来た。「ちょっとアンタ、貼り紙ばしとくけん、こいば持って表に立っときなさい!」。悲しいかな〃実話〃である。
さて、地上波の完全デジタル化(7月24日)まで、いよいよあと半月となった。これまでも再三にわたって「対策はカボチャテレビで!」と呼び掛けてきたのだが、本編でも重ねてお願いする!!
何は差し置いても伝えたいことは、「カボチャに入っていさえすれば、24日以降も、一部アナログ波を除いて、そのまま今のテレビで受信できます!」ということだ。
従って、今流れているテレビ番組の下部に「アナログ終了」の字幕が出ようとも、何も慌てふためくことはない。しかし、そうは言っても、国の施策で進められる以上、おっつけ「準備」も必要だ。
現在、カボチャでは来る「Xデー」に向けてデジタル機器の設置作業に日夜追われているが、時間の制約上「その日」を跨いでの対策となるのは自明の理である。
翻って言えば、たとえ少々時間がかかろうとも、「放送のデジタル化」はいずれ実現するということ。矛盾した言い方ながら、「慌てず&急いで!」と筆者が口すっぱくお願いする〃所以〃はそこにある。
ところで、デジタルへの完全移行に際しては、全国的にも様々な〃波紋〃が起きているようだ。その一つが不要になった旧式テレビの不法投棄問題。
環境省によれば、平成19年以降、年平均で7万数千台もの古いテレビが山林だけでなく繁華街にも捨てられている、という。その傾向は今年に入ってからさらに顕著、とも。
法律に従えば、不法投棄は「5年以下の懲役か1千万円以下の罰金」ということになっているが、実情はその処理費用の大半は「持ち主不明」ということで、自治体が面倒をみているのだそうだ。
こんな財政難の折に、まったくもってケシカラン話であるが、筆者のような〃生身の不要品〃の扱いはどうなるのだろう?
改まって訊いてみたい―「俺って不燃物?」。よもや「お前なんか、煮ても焼いても喰えるか!」とまでは言わないでしょうね、我が家の母子殿???
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