2011/07/03

マグロ船仕事術って…今年もアオウミガメ来る!

昨晩は久々にアルコールのない夕食を済ませて、溜まりに溜まったストレスをサウナ風呂で綺麗に洗い流した。おかげで気分は爽快。母とともに観戦した女子ワールドカップサッカーも日本チームの快勝で、ゆっくりと眠れた。

もちろん寝覚めの方も爽やかだったが、枕元のケータイを見ると、メールの着信ランプが点滅している。何だろう?と思って開いてみたら、今年も有明町の海岸にアオウミガメが産卵に訪れた、との由。

少し前のNHK連ドラ『ウェルかめ』の舞台となったのは徳島県南部の美波町。そこには「日和佐」(ひわさ)という地名の綺麗な海岸線があって、昔からウミガメの産卵地として有名な所だ。

その近くで生まれ育った漁師さんの息子がいて、筆者の旧くからの友人である。もう久しく会っていないが、随分と気風の良い男であった。

徳島の県民性も南と北では随分と異なる。どちらと言うと、外海(太平洋)に近い南部の皆さんは高知県人と似ており、一言でいうと「大らかな性格」の人が多い。

筆者の友人もそのタイプで、カラオケの十八番と言えば、四国に渡って初めて聴いた『おいらの船は300トン』という名調子の演歌であった。

〈港出たならマグロを追って 超える赤道南方航路 おいらの船は300トン 昔親父も乗って働いた 海は碧のインド洋 エンヤコラセー エンヤコラセー♪〉

最初耳にした時から「良い歌だなあ!」と感心した思い出があり、今でも一人で車を運転している時などに口ずさんでいる。とにかく「元気」が出てくる曲なので、読者の皆様もユーチューブ等で是非一度ご視聴あれ!

前置きが大変に長くなってしまったが、最近読んで大変に面白い!と思った1冊に、ダイヤモンド社から出ている『マグロ船仕事術』という本がある。

著者はバイオ系メーカーの研究者だった齊藤正明さん。有無を言わせぬ上司の命令で、大分県の津久見港から赤道直下へ向けて出漁していくわけだが、涙あり、笑いありの「体当たりドキュメント」だ。

詳しくは本を読んでいただきたいが、「職場が活性化する38のヒント」と帯でも紹介されているように、閉じられた社会空間の中で求められる「組織論」が見事なまでに展開されている。

また「はえ縄漁法」の解説や、一般には余り知られていないマグロという魚種の「生態系」などについても語られており、大いに勉強にもなる。

著者は現在、その貴重な航海体験を元に、講演活動等でも忙しいそうだ。そんなら「おいらも!」という気がしないでもないが、年齢が…。かと言って、カメの背中に乗って行けば、「浦島太郎」になってしまうしなぁー。嗚呼!