震災孤児・阪神の3倍…東日本大震災から100日
東日本大震災から100日が経過した、という。これから果てしなく続く「復旧・復興」への道程の遠さを想えば、被災現地の人々にとっては単なる〃通過点〃にしか過ぎまい。
それでも、マスコミは騒ぐ。「国は、政治家は、東電は…何をしているのか?」と。そうした論調の中で、ふと目にした関連記事2つ。1つは「生活保護打ち切り」のニュース。そしてもう1つが「震災孤児」の話題。
前者については、普賢岳噴火災害当時に、「特別立法を制定してでも何とか被災者を救ってほしい!」と必死の訴えを行った鐘ヶ江島原市長に対し、「そのために生活保護があるではないですか」と冷たく言い放った、とされる某大蔵大臣のことを思い出す。
ここ数日、新聞各紙が取り上げているのは、東電からの「仮払い補償金」や「震災義援金」は〃収入〃と見なして、地元の自治体が「生活保護」を停止した、という事態だ。具体的に数字を挙げると、福島県南相馬市で約150世帯、同いわき市で2世帯。
バブル景気が崩壊したにせよ、まだ幾分かその余韻がくすぶっていた20年前と、長きにわたって青息吐息の経済情勢下にある現在とでは、随分とその受け止め方にも違いがあろうが、しょせん「役所仕事」とはそんなものである。
ただ、勘違いしてならないのは、役人その者が悪いのではない。「規則」(法律)に則って仕事をするのが「公務員」という職業の依って立つべき「原点」である。
むしろこうした局面において、我々一般庶民が望むべきは「政治の力」である。端的に言えば、「選挙」という国民の洗礼を受けた先生方にもっと頑張っていただかないと、「復旧・復興」どころか、先行きはいつまで経っても覚束ない。
かつて「ミスター円」という〃称号〃を冠されていた榊原英資さん(元大蔵官僚)が16日付の産経新聞紙上で『民主党よ大人になって官僚使え』との見出しで、「政治主導」の掛け声ばかりが勇ましい現政権の在り様に苦言を呈している。
確かこの方は、その発言傾向から、政権交代以前は「隠れ民主党」とまで言われていたと記憶しているが、現政権の余りもの不甲斐なさに「菅総理の手法じゃもうアカン」という断を下されたのだろうか?
まあ、おっつけ「民主」にせよ「自民」にせよ、新しい日本国のリーダーが選ばれることになろうが、事は「生活保護」云々の問題ばかりではない。今回の災害で両親を失くしてしまった「震災孤児」は阪神大震災当時の3倍に相当する206人もいる、という。
原発事故の被災者はもとより、こうした「弱者」を救えないような「先生方」の存在って、一体何なのだろう?「100日」という節目を機に、どうか震災対策の「潮目」が変わりますように!
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