まるで宰相不幸社会!?…正鵠を射た「西岡議長発言」
産経新聞は、本県出身の西岡武夫参議院議長が、同紙のインタビューに応えて「菅首相は退陣すべき」との考えを示した、と18日付の紙面で報じている。
すでにテレビ朝日系の人気番組『ビートたけしのTVタックル』(16日放送)でも、同趣旨のコメントが紹介されていたので特段驚くまでもないが、「与党出身の議長が内閣総辞職を要求するのは極めて異例」ということだ。
しかし、「異例」云々はともかくとしても、自民党の谷垣禎一総裁をはじめ公明党の山口那津男代表、みんなの党の江田憲司幹事長ら野党幹部もその線に沿った発言をしていることは〃注目〃に値する。
素人考えでは、これに小沢一郎一派が加われば〃鬼に金棒〃ということになろうが、政治の世界は常に「一寸先は闇」。金棒なんかいつメルトダウン(溶解)するとも限らない。
西岡議長が現政権に「見切り」を付けようとしている理由は、フクシマ原発の事故処理に対する、政府・東電の度重なる不手際。「(菅さんは)もうここら辺が限度」と、にべもなく切り捨てている。
単なるブラフ(威嚇発言)でないのは、「今月26日からフランス・ドービルで開催される主要国先進会議前までに!」と、具体的に〃時限〃を示していることからも明らかだ。
これに対して菅政権を支える民主党主流派は、8月に提出予定の第2次補正予算の一部(約1兆円)を前倒しで今国会に提出するとともに、会期の延長を図る動きを見せている、とか。果たしてその〃結末〃やいかに?
国民目線で考えれば(偉そうに…)、戦時中にも匹敵するこの「国難」の時に、政治の主導権争いなんかしている場合ではなかろうとも思うが、一方で、次のような西岡発言の内容は「辛辣」と言うよりむしろ、「正鵠を射た指摘」と取る方が妥当であろう。
〈菅首相の政治手法は『こうする』とか『検討する』とか言うだけ。『いつまでにやる』『いつからやる』というのをほとんど聞いたことがない。すべてが先延ばし、先送りです〉
〈このまま行けば菅さんと一緒に日本の国がおかしくなっちゃう。だいたい『最小不幸社会』なんてスローガンはないですよ。不幸を前提にしているわけでしょ?あれに菅さんの政治姿勢が象徴されているんじゃないですか〉
眉間に縦じわを寄せてかつての自民党政権を厳しく追及していた頃の、あの「菅直人」という政治家は一体どこへ行ってしまったのだろう。
与党と野党の責任の違い?だったら、総理になんかならなければ良かったのに…と、今になって思っている国民の皆さんも多いのではなかろうか。
『TVタックル』で冗談交じりに紹介されていた「宰相不幸社会」という揶揄(やゆ)的表現がにわかに現実味を帯びてきた!?
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