2011/07/27

国政、おかしくない?…クールビズの功罪を考える

夏場を少しでも涼しく!「クールビズ」が定着して久しいが、これがなかなかの曲者(くせもの)である。

思い出すのは〈郵政民営化、是か非か?〉で争われた2005年夏の総選挙。時の総理大臣、小泉純一郎が多方面からの批判をものともせず、クールビズをまとった〃涼しい顔〃で乗り切ったことは、いまだ記憶に新しい。

最初のうちはネクタイ業界などから反発の声も上がったが、今ではすっかり〃夏の風物詩〃のような雰囲気だ。

では一体、何(誰)が曲者なのか?自発的辞任を臭わしながら、言(げん)を左右にしてなかなか辞めようとしない現総理は、前総理からすれば「ペテン師」だそうだが、これまた一種の曲者に違いない。

外国人からの違法献金問題をはじめとして、次々と暴かれる「過去の不始末」に対する批判など、どこ吹く風。まさしくもって〃涼しい顔〃だ。

果ては、日本中を熱狂させた「なでしこジャパン」の快挙を逆手に取って、その〃粘り腰〃を絶賛し、「国民栄誉賞」を進呈することで延命を図る(?)という〃奇策〃まで繰り出してきた。

まあ、この程度のことは曲者揃いの政界なら至極当然のことだろうが、緊急を要する大震災や原発問題の解決を先送りにされているようで、今や涼しさを通り越して、寒気(さむけ)すら覚えている国民の皆さんも多いのでは。

いつの時代から、こんな行き当たりばったりの政治になったのだろうかと、ふと思う。ひょっとしたら、クールビズなるものが登場した頃合いと符合するのか。だとすれば、それを提唱した当時の小池百合子環境相の責任は重い?

ただ、昔から「襟を正す」という言葉に代表されるように、公式の場では男女を問わず、身だしなみを整えるのはとても大事なことである。

ましてや、国民生活に直結する大事な予算案や法案を審議する、神聖なる「国会の場」において、まるで流行の先端を競うかのような「ファッションショーもどき」は現に謹んでいただきたい。

郵政選挙の折に、ピンクのクールビズをお召しになって〃采配〃をふるっておられた武部勤幹事長(自民党)は今頃どうしておられるのだろう。最近はすっかりお見かけしないようだが…。

時移り、政権が交代して、現職にある枝野幸男官房長官のネクタイ姿もなかなか拝めそうにないが、一つだけ言えることは、クールビズでもネクタイでも「首が長くなければ見栄えがしない」ということだ。

その点、国民新党代表の亀井静香さんは素晴らしい!?髪の毛はいつもボサボサ。ネクタイの結び目は歪んでいるにせよ、きちんと着けてはおられる。もっとも、この方こそ「超」の付く曲者だが…。さて、ドン小西の採点は?