2011/08/12

二人のサカイさん…行ってらっしゃい、足立さん

「暑さ寒さも彼岸まで」というが、「立秋」の声を聞いて、朝晩はめっきり秋めいてきたような感じだ。

さて今日は午後から熊本出張。再び我が業界の監督官庁である総務省関係の会議が開かれ、社員とともに行ってくる。

フェリーに乗っていると、普段は目にしない島原の全景を見ることができる。日帰りの強行軍とはいえ、旅は旅。日常の煩わしさから解放される気分は何とも言えない。

ただ、出かける前からいくばくかの寂しさを感じないでもない。船上から眺める島原外港の「夜景」を想像してのことだ。

これまでなら、夕暮れ時の眉山をバックに、九十九ホテルや小涌園の明かりが「おかえりなさい」とやさしく出迎えてくれていたが、もうすっかり「過去の話」となってしまった。

ただ、今月中には新たな経営体も決まるそうなので、「復活の日」を待つことにしよう。恐らく、筆者以外にも同じような考えを抱いている人が相当数いるはずだ。

時に、その小涌園最後の社長となった足立進一さんが昨日、奥様の待つ埼玉県へと旅立たれた。その心中を慮れば、何とも言葉も見つからないが、氏の提案で軌道に乗りかけていた「シバザクラ公園」構想はこの先どうなるのだろう?

先の日曜日(7日)に行われた「除草作業」の折にでも、もう少し詳しい話を聞いておけば良かったのだが、熱中症一歩手前の体調がたたって、ついぞ機会を逸してしまった。

ただ、そうした中でも、嬉しい&頼もしい「兆候」がうかがえたことも事実だ。それは二人の「サカイさん」の存在。

たぶん、ご本人達はさほど意識されることもなく活動されているのだろうが、こういう人々が自然と暮らしている島原を、筆者は誇りに思う。

一人は先魁町にお住まいの「酒井さん」。元NTTに勤務されていた方で、確か吉岡前市長さんと島原高校の同級生だったはずだ。

筆者は時折、島原城堀端周辺を早朝に散歩するのだが、「佐久間邸」や「ホタルの里」などを黙々と清掃している男性の姿を見かけることがある。

それが酒井さんであることを知ったのは、「あー今朝もサカイさんが頑張ってらっしゃる」という、ラジオ体操帰りのご婦人連れ間の何気ない会話を耳にしてから。

そして、もう一人のサカイさんは、「さかい衣料品店」(蛯子町)のご主人だ。聞けば、保健センター裏の「海浜公園」(県管理)の除草作業を誰に言われるでもなく続けているとのこと。

幸い、7日の除草会場ではお二人の姿を確認することが出来た。足立さん、こんなに素晴らしい方々が島原では生活しているんですよ。「さよなら」でなく、「行ってらっしゃい」をハナムケと致します。