2013/02/03

ズナイデンさんが講演…次は島原でお願いします!!

射精童、金乏、女無奴…。筆者まだ若かりし頃、母校の和式トイレでふと目にし、一瞬〝便意〟も忘れてしまって大爆笑した落書きの一節だ。恐らく作者は化粧品業界(資生堂、鐘紡、メナード等)への就職を希望しながらも〝門戸〟を閉ざされてしまった、悲しい青年だったのだろう。

下品な書き出しとなってしまって恐縮だが、昨1日は、驚異のメガヒット商品となっている資生堂『TSUBAKI』(シャンプー)の〝仕掛け人〟として知られる、ズナイデン房子さん(ブランド企画部長)の講演を聴いてきた(長崎広告協会主催)。

ズナイデンさんは島原市の出身。島原高校(第35回卒)から筑波大学に進み、資生堂入社。前々からその〝ご高名〟は存知上げていたが、お話を伺うのは初めてだった。

今さら述べるまでもないが、資生堂は業界最大手の老舗(1872年創業)だが、10年ほど前にはヒット商品が出ず、経営的には〝苦境〟にあえいでいた。

その状況を打破すべく2005年に社長に就任したのが、現会長の前田新造氏。ズナイデンさんはその下で〝原点復帰構想〟とも言える「TSUBAKIプロジェクト」に参画。持ち前の手腕をいかんなく発揮した、というわけだ。

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「日本女性の美の素質を引き出すこと」を主要テーマに、象徴的な「髪」に照準を当て、徹底した商品の品質向上と合わせて、広報戦略にも知恵を絞った。

そうして出来上がったのが『赤・TSUBAKI』。華やかなイメージを持つ6人の女優陣を惜しげもなく配したテレビCMは大当たり!早くも2006年にはトップの座を射止めた。

次なる商品は『白』。『赤』が〝艶出し〟を主眼としているのに対して、『白』では〝地肌ケア〟に重点を置いた。わずか1年後のことだった。

そして2010年。今度は『赤』『白』の明確なイメージ攻勢に加えて、『金』を世に問う。太陽&地球の持つ生命感を念頭に〝ヘッドスパ美容〟を売りとした。CMのキャスティングには思い切って街中の素人女性を採用。こちらの戦略もズバリ当たった。

(ズナイデンさんの快進撃はまだまだ続く―)。映画『FLOWERS』(東宝・2010年)の制作。五島列島での『椿の植栽事業』(地球環境大賞・2011年)。そして次なる標的は中国をはじめとした巨大なアジア市場だ、という。

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今の男女共同参画社会において、「女だてらに」という表現は、もはや〝死語〟に等しいが、ズナイデンさんのお話を聴いていると、そうした性別の枠組みを遥かに超えた企業人としての〝凄み〟を感じる。

今度は是非、本当の生まれ故郷の「島原」で講演して下さいね!で、よかったら、地元メディアへの〝広告出稿〟も、ちょこっとくらいは…。