防災は島原から!!…FMしまばら“感度良好”
すでにお気付きの方もおられると思うが、「FMしまばら」(88・4メガヘルツ)の受信環境が大幅に改善された。これまでは有明町の沿岸域や山間地の一部で、雑音が入るなどの障害があったが、ほぼ100%に近い状態にまで漕ぎ着けることが出来た。
工事に当たったのは新潟県長岡市の同業者のW社長をリーダーとする3人組。先月末から3日間、泊まり込みで改修作業に従事していただいた。
筆者は電波事情については全くの門外漢のため、懇親会の席だけご一緒させていただいたのだが、そこで何とも〝耳寄りな話〟を伺うことが出来た。
Wさんによれば、近年、新潟県民を2度にわたって震撼させた「中越地震」(平成16年)、「中越沖地震」(同19年)からの復興に当たっては、普賢岳噴火災害での〝教訓〟が大いに役立ったのだ、という。
その1つが災害対策基金。「同制度のおかげで、地元自治体と一緒になって、迅速かつ前向きに対策に取り組むことが出来た」と、述懐するWさん。
筆者はいつも酒席では〝芋焼酎〟の水割りをいただくのだが、さすがに新潟県人が相手ではそういうわけにはいかない。工事が順調に進んだこともあって、この夜は存分に〝日本酒〟を酌み交わした。
興が乗ってきたところで、Wさんがさらに熱く語り出した。「長岡は山本五十六の出身地です。確か、島原の方が真珠湾攻撃の際の一番機に乗っておられましたよね?」。
「そうです!村田大佐という方です。残念ながら、その事情に詳しい山本悌一郎さんという碩学の方は先年亡くなられましたが、本も書かれていますよ」と応じた。
傍目から見ても随分とご満悦そうなWさん。筆者もつい嬉しくなって、「昨年の映画で山本五十六役を演じた役所広司さんも長崎県出身ですよ」と伝えたら、さらに相好をくずして喜んで下さった。
FMしまばらもカボチャテレビも、その経営指針の根幹には常に〝防災〟を置いている。その意味では、Wさんは終生変わらぬ〝仕事仲間〟でもある。
聞けば、島原入りする前日には、NHKの研修所(東京)でCATV事業者を対象にした防災セミナーで講師を務めてきた、とのこと。また、翌週には大手商社の肝いりで東南アジアへも出かける、という。
これまではさして意識することもなく「防災は島原から」などと口走ってきたが、Wさんの話を聴いてみると、あながち〝言い過ぎ〟でもなさそうだ。
すでに鬼籍に入られた高橋三徳さんや堀川早登さん、今も現役で頑張っておられる森本元成さん、田代則春弁護士ら「島原生き残りと復興対策協議会」のお歴々に対して、改めて満腔の敬意を表する次第である。もちろん、当時の鐘ヶ江、吉岡、横田の三首長さんにも。
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