忘れたことを忘れる!?…見直されるメモの重要性
年をとる(=老境にさしかかる)というのは恐らく、こうしたことを指すのだろう。
まず、人の名前がサッと浮かんでこない。社員と話し込んでいる時でも、「えーっ、あの人。どこそこに勤めている、ほらタレントの○○に似ている。ウーン…」などと、頭をひねることも度々だ。
そして、しばらくしたら何事もなかったかのように「そうだ!◎◎さんだった」と、急に〝正解〟が現れたりなんかする。
ひと月ほど前のゴルフの時はひどかった。ゴルフバッグそのものをゴルフ場に忘れてきたこと自体をすっかり忘れたまま、次のゴルフの時まで気づかないでいた。
こんな〝兆候〟は筆者だけかと思って心配していたが、年齢の近い人間に何人か聞いてみたら、誰しも「大なり小なりある」という。「でも、ゴルフバッグは忘れないけど…」と
「人間は忘れる動物である」(ドイツの心理学者エビングハウス)とは巧く言ったものだと思うが、その説によれば、人間は1時間後に50%、1週間後には25%しか覚えていないのだそうだ。
そこで改めて見直さなければならないのが「メモ」(=記録)の重要性。ベストセラーともなった『100円のコーラを1000円で売る方法』(中経出版・永井孝尚著)に出てくる「ロンロン」という名の中国人の行動が面白い。
とにかく、仕事上のことは何でもかんでも、「ロディア」(フランス製)というメモ帳に記録してしまう。まったくもってアナログな作業だが、これが後に大きく物を言うようになる、という筋立てだ。
ややもすると、デジタル全盛の当節においては、メモすら電子機器に頼ってしまいがちだが、これはハッキリ言って、大きな間違いである。
同じことが写真の世界でも言える。昔のフィルムカメラであれば、几帳面な人は「ベタ焼き」にして現像フィルムとともに保存していたものだが、最近のデジタルカメラではそれはやらない。
「その代わり」と言っては何だが、デスクのパソコン等にバックアップする人がほとんどだろう。いやむしろ、「そうすべき!」というのが〝常識〟か。
ところが先日、すべてにおいて無防備な筆者はついにやらかしてしまった。スマホカメラに撮り溜めていた500枚近くの写真データを、ちょっとした操作ミスで全部消してしまったのだ。
幸い、我が社にはその道のプロがいて事無きを得たのだが、何によらずまさかの事態に備えたバックアップの必要性を痛感した、という次第。
皆さん、これからはしっかりメモを取りましょう!それから、データのバックアップも忘れずに!
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