2006/09/01

食は文化と言うけれど… - 「島原キリン会」を近く設立 -

 昼休み、社内の会議室で社員とメシを食う。と、驚くことがある。なんとコーヒー牛乳やオレンジジュースと一緒にご飯の弁当を食べるのだ。

 前深江町長の横田幸信さんが "牛乳大好き人間" で、良くご飯にかけて召し上がっていた、という話は聞いたことがある。我が家でも、効果の程は疑わしいが、息子が毎食事に牛乳をいただいている。

 「何ともないか?」。恐る恐る "連中" に尋ねてみるが、別段こともなげに咀しゃくし、飲み込んでいる。不思議ではあるが、「食後のコーヒー」のことを想えば、その過程で流し込めば同じことか…。

 昔、ドイツ人と結婚した知人がこぼしていた。「女房に不満はない。ただ、冷や奴にジャムを付けて食べるのだけは…」。

 そう言えば、東京の学生街でも「チョコ・カツ」というのが流行った。いわゆるトンカツに板チョコをはさんだ前衛フーズだが、想像するだけでご遠慮申し上げたい。

 ここから話は飛躍するが、キリンビールが、総出荷量で久々にアサヒビールを抜いた、という記事が少し前に掲載されていた。

 キリンと言えば、以前は、ビール業界の "ガリバー" 的存在で、そのシェアは優に6割を超えていた。まさにビールはキリンの代名詞だった。ところが、「ドライ」の開発を機に、アサヒが猛攻勢をかけ、アッという間に首位の座を奪ってしまった。

 経済のことは良くわからないが、5割を超えれば、自然と販売はその社に流れる、と言われていただけに、キリン関係者のショックのほどは計り知れないものがあっただろう。

 アサヒは、敵の本丸である三菱重工に醸造タンクを造らせる一方で、テレビCMなどで徹底したイメージ戦略を展開。「コクがあるのにキレがある」のコピーは一世を風靡した。

 しかし、筆者などはむしろ、キリンの "復活物語" 方に興味がある。かつての王者がいかにしてトップの座に還りついたか。

 キリンの戦略は言わば "迂回策" 。ビール単体の増販を狙わず、全国の特産物とのコラボレーションに照準を絞った。

 「急がば回れ」、「将を射んと欲せば、先ず馬を射よ」 - である。近場では、JA島原雲仙のアスパラやニンジンも取り上げられている。

 しかし、関係者に聞くと、その道のりはまだまだ険しい、とか。特に島原半島では、アサヒの優位性は堅固なものらしい。

 キリンは来年創立百周年。サッカーの振興にも力を入れている。で、筆者は決めた。これからはキリンを飲む。ここに「島原キリン会」を立ち上げる。ご賛同の方はカボチャテレビまで。近く設立総会を開催の予定。