2006/09/05

「田舎の味」に期待!! - 都会派「小泉路線」と異なる -

 いよいよ8日に告示が迫った、自民党総裁選。国会議員403名、党員300名の計703名の票の行方が気になるところだが、「安倍氏圧勝」との下馬評でもちきりだ。

 立候補表明順に、谷垣禎一財務大臣(61)、麻生太郎外務大臣(65)、そして安倍晋三内閣官房長官(51)。小泉純一郎現総理と違う点は、三氏とも選挙地盤が「西日本の地方都市」というところだ。

 谷垣財務相は、島原市の姉妹都市、京都・福知山市を地盤にしており、何年か前に親善訪問団の一行として現地入りした際、JR駅前に地元事務所があった。東大法卒。弁護士。

 麻生外相は、福岡県飯塚市出身。母方の祖父はご存知!!吉田茂大宰相。父、太賀吉氏は九州の炭鉱王にして代議士も務めた。学習院大政経卒。日本青年会議所元会頭。

 安倍長官の父親は、外相や幹事長などを歴任後、竹下登、宮沢喜一両氏と総理の座を争った晋太郎氏(故人)。母方の祖父は日米安保条約を締結した "昭和の妖怪" こと岸信介(のぶすけ)氏。山口4区。成蹊大法卒。神戸製鋼勤務。

 いずれも二世、三世議員ではあるが、誰が当選したにしても、都会派の小泉総理とは異なる「田舎の味」に期待したいところ。

 姉妹都市、同じ九州人と、谷垣&麻生お二方ともさほど遠い存在のような気はしないが、やはり「安倍総理の誕生」の可能性が濃厚なようなので、ここから先は長官に絞る。

 筆者とは一歳違い。学生時代は阿佐ヶ谷(杉並)に住んでいたので、成蹊大のある吉祥寺には良く飲みに行った。一度だけ芝居のチケットを売るため、訪ねたことがある。

 緑の木立に囲まれた綺麗なキャンパスだった。まず学生の服装からして違っていた。みんな、何とはなしに垢抜けていて、現在の長官のダンディぶりを見るにつけ、今更ながらに氏素性の違いを感じる。

 まったく関係ないが、羽田孜元総理(当時、新進党)の母校は成城大学で、実は上京後の一年間は小田急沿線の成城学園で暮らしていた。ここも成蹊に負けず劣 らずの "お坊ちゃま学校" 。確か、成城、成蹊、学習院(もう一校は失念)の4校は何とか言う交流戦を行っているはずだ。

 成城時代、豆腐屋の2階に間借りしていた。当主の氏名は「山田寅次郎」。何だか『フーテンの寅さん』の親戚のような名前だったが、実名だった。冗談めかして、手紙の住所欄には「マンションハウス寅」と記していたが、別段、怒られたりはしなかった。隣は葬儀屋だった。

 〈安倍総理のことを書くつもりでいたが、どうやらまた "迷路" にはまってしまったようだ。今日はこの辺で‐つづく‐とさせていただく〉