2006/11/28

明日も宇宙の風が吹く - 生きてりゃ何とかなるもの -

 「勤労感謝の日」は終日、家でゴロゴロしていた。朝からボッーとテレビを見ていたら、NHK総合で、31年ぶりに開催された「つま恋コンサート」の模様を流していた。

 「吉田拓郎」を筆頭に「かぐや姫」らが出演して、かつてのヒット曲を熱唱。筆者も高校時代を思い出して、とても懐かしかった。

 彼らが活躍していた時代は昭和50年代前後。少し前のグループサウンズと違って「メッセージ性」のある歌詞はまったく「古臭さ」を感じさせない。

 しかしながら、往年のスーパー・スターもはや「還暦」、あるいはそれ以上。拓郎は数年前に、肺がんの手術を行っており、文字通り「復活」のコンサートでもあった。

 南こうせつ率いる「かぐや姫」は確か、参天製薬提供の「10人抜きのど自慢」に出ていた。同番組は「五木ひろし」や「天童よしみ」らの演歌スターも数多く生み出している。

 少し時代をさかのぼると、昭和30年代から40年代にかけては、日曜昼間に「ロッテ歌のアルバム」という人気番組があった。

 司会は玉置宏。「一週間のご無沙汰でした」「お口の恋人ロッテ提供」などという前振りがあって、橋幸夫や舟木一夫、西郷輝彦らが毎週登場して茶の間を沸かせていた。

 グループサウンズ人気が爆発したのは、昭和40年代に入ってから。ブルー・コメッツがその走りで、続いてスパイーダース、タイガース、テンプターズ、オックス…。

 それぞれ冠詞の「ザ」が付くのだが、オックスだけが母音で始まるので、「ジ・オックス」と読むのだ、と中学の英語の先生から教わった。

 話を23日のテレビに戻す。晩飯を喰って、21時からは、家族と一緒に木曜日恒例の「渡る世間は鬼ばかり」を見た。

 ふだん家に居る時は、22時からは「報道ステーション」にチャンネルを合わせるのだが、当社経理の佳奈ちゃんの薦めで木曜日は「ドクター・コトー」と浮気することにしている。

 桜井幸子演じる自らの死期を悟った末期がんの主婦が、同じ病室で眠っている、生まれたばかりの他人の赤ん坊を抱きかかえるシーンがあった。

 不覚にも「落涙」してしまったが、同時に、似たような状況設定がヘミングウエーの短編にあることを思い出した。

 拓郎が朝の番組で歌っていた。「今日までそして明日から」。そして、この日の「ドクター・コトー」。

 最近は「いじめ」を苦に自殺する人が多いが、それだけは絶対に止めるべし。生きてさえいれば何とかなるのが世の中。

 いつか書きたいと願っている自著のタイトルは「明日も宇宙の風が吹く」と決めている。