所詮〃便乗商法〃じゃ - そんならもっと乗りまくれ -
2月14日はご存知「バレンタインデー」。テレビでは朝からバカ騒ぎを繰り広げている。
かく言う私も淡い期待を抱いて出社したが、この原稿を書いている正午時点で、集まったのは我が社に6人いる女子社員連名の、正真正銘の〃寄せ集め義理盛りパック〃のみ。
バレンタインデーが騒がれ出したのはいつ頃からだろうか。モノの本やインターネットで調べれば、ある程度のことは分かるのだろうが、今年はアガリが少ないので止めた。
昔「チロルチョコレート」というのがあった(今もあるらしい)。私にとって、「10円あったらチロルチョコ」というCMは、忘れられない名コピーだ。
高校生当時、バレンタインデーはすでに普及していて、モテル奴にはそれなりに恩恵があった。一方で全然モテなかった我々は、チロルを自ら買い求めては、互いの無聊(ぶりょう)を慰め合っていた。
チロルの中身は白い米飴で、三つの山があり、大手菓子メーカーのそれとは明らかに一線を画したオリジナルな味わいだった。
我々はその一つ一つの山を丁寧に齧りながら、来るべき「リベンジの日」を夢みていたが、どうやら「その日」が来ることはなさそうだ。もう、みんな50歳を超えた…。
自分が貰えないから恨みがましく言うわけではないが、「バレンタインと騒いでも、所詮は便乗商売でしょ」。だったら、もっと徹底して便乗されたら如何。例えば、卒業式に合わせて、業界挙げて「和菓子」(我が師)の一大キャンペーンを張るとか?
それから、これは小浜温泉の人々に申し上げたい。今アメリカでは次期大統領選に向けて立候補予定者が取り沙汰されている。
共和党は元ニューヨーク市長のジュリアーニ氏ら。民主党ではヒラリー・クリントンの有力対抗馬として、黒人初の大統領を狙うオバマ上院議員の株が急上昇している。
先日、リンカーンゆかりのスプリング・フィールドで開かれた集会の映像を見ると、まさにプラカードに刻まれているのは「OBAMA」の5文字。
もし当選でもしたら「オバマ」の名前が世界中に広がることはうけあい。うかうかしていたら、福井県の小浜に先を越されてしまいかねない。
それと、もう一つ。有明、国見、瑞穂の各町では、同じ名称を持った全国の自治体との交流を図っていたが、小浜はなぜ取り組まなかったのだろうか。
小浜市のある若狭湾から京都に向かう道筋は「鯖街道」というとても由緒ある地名。福井ではヘシコサバというエタリとも相通じる〃珍味〃もある。
霧島やカナダも結構だが、ここらで一つ思い立たれてはどうか。プレジデント誌最新号は「思いつく力」を特集している。
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