南目線は金を失う!? - 存続目指すなら衆知集めよ -
全国的に鉄や銅線などの盗難事件が相次いでいる。8日付け長崎新聞によると、延岡市ではガードレールが240メートルにわたって盗まれた、という。
当社としても大量のケーブル線を扱っているので、あながち〃他人事〃ではなく、社員にも注意を促しているところだ。
そう言えば以前、某CATV会社の社長が、取引先(卸会社)の社員に、わずかな小遣い銭と引き換えに、材料の〃横流し〃を指示していたという、嘘のような本当の話を親しい知人から聞いたことがある。
盗品は恐らく発展途上国等に流れていくのであろうが、犯罪そのものの悪質性よりも、ある種のヤリキレナサを感じてしまう。
ところで「鉄」の問題。我が国を代表する大企業の新日鐵はなぜ旧字体の「鐵」を使うのだろうか。その理由について、面白い話を聞いたことがある。
「鉄」という字を分解すれば、「金」を「失」う。これは縁起が悪い、ということで、敢えて旧字体の「鐵」を使用しているのだ、という。
さて、その「鉄」から連想されるものと言ったら、やっぱり「鉄道」だろう。地元で「鉄道」と言えば「シマテツ」に他ならないが、そのシマテツがいま「南目線廃止問題」で揺れている。
とは言っても、経営側としてはすでに〃機関決定〃していることであり、今月末の申請に向けて粛々と準備を進めている模様だ。
取締役会等での同社執行部の説明を要約すると、「赤字の元凶は南目線。ここを廃止すれば、島原~諫早間で何とか採算が取れる」との論法。決算書等でも、その分析は十分に正鵠を射たもの、と言える。
ところが、その合理的な判断に対して、地元内外から「納得できない」とする非難の声が相次いでおり、関係者にとっては何とも悩ましい限りだろう。
10日付け長崎新聞でも、「住民の足 簡単に切るな」との見出しで、県議会総務委員会での地元選出議員の反対意見の内容を紹介している。
普賢岳の噴火災害時に、シマテツ救済を盛り込んだ基金創設に向け奔走した宮本秀利さん(瑞穂町)もその一人。「企業論理だけで切り捨てるのはどうか。鉄道経営にはもっと理念とロマンがなければ…」と警鐘を鳴らす。
極めて乱暴な私見を述べさせていただくなら、この問題解決のカギを握っているのは、同社の塩塚吉朗社長と、南島原市の松島継佳市長の両名。
密室だろうが、オープンだろうが構わない。心底「存続」を目指すのであれば、きっと何らかの方策が見つかるはず。勿論、周辺自治体や地元企業の理解と協力も必須条件だ。
このままでは南目線は本当に「金を失う道」になってしまう。しまいには窃盗団の格好の標的に…。
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