2007/05/21

「臭い」は文化である!! - デパート1階は都会の香り -

 今朝、出がけにまた「臭い」と言われた。家人に加えて息子たちにまで。朝からシャワーも浴びて、歯も磨いているのに。腑に落ちない仕打ちだ。

 どうやら、ヘアトニックが〃不興〃の原因のようだ。でも、どうして?ビンには「微香性」と謳ってあるぞ!!

 昔からデパート1階売場の香りが好きだった。最近は余りそう思わなくなったが、キレイなお姉さんがいて、「都会にやって来たんだぁー」という感慨にふけったもんだ。

 学校保健室のクレゾール石鹸、病院、町の洋服屋さん、新車、田舎の汲み取り式トイレ…それぞれに独特の「臭い」「香り」がある。「不倫」ではなく「臭い」(香り)は間違いなく文化である。

 同じ東南アジアでも、シンガポールのチャンギーと、バンコクのドン・ムアンとでは大違いであった(最近は行っていないので良く分からないが…)。

 「香水」発祥の地は恐らくフランスだろうが、もともとは長いあいだ風呂に入らなかった王妃・貴族たちが、「自らの体臭を消すために」使ったものだ、との説は余りにも有名だ。

 旅行会社にいた頃の海外旅行の土産と言えば、香水、酒(ブランデー・ウイスキー)、タバコとだいたい相場が決まっていた。

 今では免税ラインがどの程度か知らないが、以前は「成人一人につき、酒3本、タバコ2カートン」までと決められていて、互いに役割分担をして持ち込んだものだ。

 「香水」の調達も、余り海外出張を好まない国内派の先輩社員や、取引先の社長さんなどから良く頼まれた。当時はシャネルの5番と19番が定番で、前者が妙齢向き、後者が若者向きと言われていた。

 その当時は、もちろん国際線の機内も「喫煙OK」だった。離陸してしばらくすると、団体席後部のトイレの前には、愛煙家が列をなした。

 今にして思うと、スチュワーデス(今はキャビン・アテンダントという)の皆さんには迷惑千万な話だっただろうが、当時は嫌な顔一つされなかった。

 ところが、最近では国内線はおろか鉄道、バスなど全ての公共交通機関で「禁煙」である。東京・千代田区や博多駅前では、屋外ですら指定の場所以外では吸えない。

 タバコやペットなどの臭いを消すことを喧伝したスプレー方式の消臭剤、腋下のバン(!?)…何でもかんでも「無臭」であれば良いのか?

 熊本の鶴屋デパートには、銀座・鳩首堂の「お香」が置いてある。もう何年も前に一箱買っていたものがまだ残っていたので、久々に焚いてみた。

 いい香りだ。落ち着く。それにしても、50歳も過ぎたと言うのに、どうしてこうも〃存在感〃が薄いのだろうか?ホンニワタシハ「ヘ」ノヨウナ…。