名前、顔、そして存在感 - 熊谷さん「日展会員」に推挙 -
7日、フランスの新大統領に、右派のサルコジ氏(52)が左派のロワイヤル女史(53)を大差で破って当選した。
遠いヨーロッパ社会の出来事だから、大して関係ないことと言えないこともないが、昨今は世界も段々と狭まってきているので、その動向には気を付けた方が賢明だろう。
選挙報道に触れるたびに、近頃とみに感じるのは政治家の「名前」「顔」「存在感」の重要性だ。
テレビや新聞で見るサルコジ氏の表情は、過度のダイエットでくたびれ果てたロッキー(シルベスタ・スタローン)のようでもあるし、その名前は「猿の腰掛」をモジれば覚えやすくもある。
一方のロワイヤル氏。英語読みすれば、「ロイヤル」であろうから、こちらも分かりやすい。だが、もっと分かりやすいのは、米大統領のジョージ・ブッシュ氏だろう。
もっとも、肝心のイラク政策はまったく功を奏さず、未だに「藪の中」。不支持率を示す米国民の棒グラフだけは、時節の筍のようにニョキニョキと伸びてきているようだ。
日本国総理「アベさん」も覚えやすい名前だが、顔やスタイルはともかくとして、存在感(指導力)はどうだろう?
まったく余計なお世話だが、最近感じるのは、ファースト・レディ「アッキー」こと昭恵夫人が、麻生太郎外務大臣とウリ二つに見えて仕方がない。
まあ、政治家の話はこの辺でとめおくとして、島原市出身の洋画家、熊谷有展さん(40)がこのほど、日展の会員に推挙された。絵画部門では、長崎県初ということだから、誠にめでたい限りだ。
少しさかのぼるが、「こどもの日」の5日には、地元の美術関係者など約30人が、新町の「すし&ダイニング・和」に集まってお祝いの宴が催された。
発起人の松崎善行さん(一中教諭)をはじめ、県美術協会名誉会長の西本親雄さん、島原半島美術振興会長の佐藤利宗さんらが次々とマイクを執り、その眩いばかりの前途を祝福した。
これらに対して、熊谷さんは感無量の表情を浮かべ「我以外、皆我が師」との吉川英治の言葉を引きながら、「上手いと言われるよりも、観た人すべてに感動を与えられるような作品を描いていきたい」と力強く抱負を語った。
小学生当時から、岩村俊夫さん(故人)や江川好光さんらの〃薫陶〃を受け、メキメキと才能を伸し続けてきた熊谷さん。
最近は絵の才能ばかりでなく、同時に肉体の方も伸ばし続け、「美丈夫」の世界を遥かに通り越して「偉丈夫」の貫禄が付いてきた。
「名前」「顔」「存在感」-。「アリちゃん」はどこまで大きくなっていくのだろう。
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