ありがとう坂井さん - 『負けないで』は心の支え -
選挙報道明けで、ボーとしているところに、ショッキングなニュースが飛び込んできた。28日午後の話だ。
1本目は松岡利勝農水大臣の首吊り。「ナントカ還元水」疑惑に加えて、「緑資源機構」談合問題の処理に思い余っての自殺だろうが、何とも後味が悪い。
夜のニュースで、与野党の幹事長クラスがインタビューに応じていたが、誰しも最初に「ビックリした」から始まって、「ご冥福を祈る」とついで、最後は「説明責任を果たしてほしかった」で結んでいた。
確かにその通りではあるが、一連の問題に関する同大臣の発言は、庶民感覚とはまったくかけ離れたものだったし、国民を愚弄しているような感じすら受けた。首相はなぜあれ程まで庇う必要があったのだろうか。
3か月ほど前、熊本市内に住むフリーの女性ライターが島原にやって来た機会に「松岡氏はつまらんですな」と言ったら、「昔は良かったんですが…」と、複雑な表情を浮かべていたのが印象的だった。
筆者も議員会館内で何度か見かけたことがあるし、赤プリ旧舘で開かれた「三県架橋推進期成会」での発言を聞いたこともある。即座に「心がない。つまらん」と感じた。
報道によれば、現職大臣の自殺は戦後初めてだという。これ以上、色々書きなぐっても詮無いことなので、「他者に言えない苦労があったのでしょう」と、ご冥福を祈ることにする。
個人的には、この事件なんかより「ZARD」の坂井泉水(いずみ)の階段転落死に、もっと大きな衝撃を受けた。奇しくも、二人とも新宿区信濃町の慶応病院で亡くなった。
余談だが、JR総武線沿線にある信濃町は同病院と創価学会の街だ。早慶戦がある時は、早稲田側が千駄ヶ谷駅を利用し、慶応側は信濃町で乗降するのが習わしとなっている。
坂井の澄んだ歌声は今でも筆者の心を捉えて離さない。悩んで、悩んで、悩み抜いていた折に聴いた『負けないで』の響きは終生忘れるはずもない。
筆者以外にも多くの人間が励まされたであろう〃歌姫〃はもうこの世にはいない。40歳の死は余りにも早すぎる。無念だ。ありがとう坂井さん。そして、負けるものか!!
またまた余談だが、噴火災害当時、一つ屋根(同じアパート)に住む某新聞記者と島高の国語の先生を結び付けたのも「ZARD」の歌声だった。
結婚式は福岡市内のホテルであり、筆者も西川清人さんと呼ばれ、スピーチを行った。西川さんは「通風」を病んでいたが、「たまには良かと」とステーキ肉をパクついていた。その西川さんももういない。
《負けないで ほらそこに ゴールは近づいている どんなに離れてても 心はそばにいるわ 感じてね 見つめる瞳》
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