2007/06/02

攀念智(ハンネンチ)をもたない!! - 綺麗な花に罪はないのだから -

 1日おきのペースから、毎日書き始めるようになって約1か月が過ぎた。ホンネを言えば「大変」だが、旧知の人から余り良く存じ上げていない方まで時々声を掛けて下さるものだから、サボれない。「トホホ…」の心境だ。

 先日、朝飯を食べていたら、花大好き人間の母がニコニコしながら庭から上がってきた。「去年1本だけ咲いた○○○○が今年は4本も花をつけている」と。実に嬉しそうである。

 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」。拙者(今日から筆者の表現を改める。何だかハットリくんみたい)は正直言って、母が喜んでいる「ハ行で始まる4文字の花」が嫌いだ。正確に言うと「嫌いになった」。

 真夏を象徴するかのような派手な色合いで、遠くはソフィア・ローレン主演の映画で多くの感動を呼んだ。我が国でも、伊藤何某という歌手が「○○○○娘」というキャッチフレーズでヒットを飛ばしたりしたが、結局は「ハダカ」になって記憶の彼方へと消え去っていった。

 人は「厭な事」「嫌いな人間」に対して独特な反応を示す。まったく「無視」を決め込む人、露骨に「不快感」を表わす人、意図的に「接触」を避ける人…。「十人十色」と言ってもよい。

 拙者が尊敬する島原市内在住の先輩は、ある出来事を境に「カ行で始まる樹木」が嫌いになって、相当な樹齢を重ねた大木をバッサリと切り倒してしまった。男である!!

 一方、拙者も猫の額のような事務所脇の「花壇」と思しきスペースの一角に、しつこく蔓延っていた「○○○○」を一刀両断で切り捨て、根ごと取り除いた。4年前のことだ。

 ところが、最近になって「ある言葉」に出会ったことで、少し考えが変わってきた。その言葉とは「攀念智(はんねんち)をもたない」というイエローハット創始者、鍵山秀三郎さんの教えである。

 日めくりの解説によると、「攀念智」とは、人を恨む、憎むという想念の意。そうした想念は、自分のエネルギーをすべて奪う。それを抱いた人間が不幸になる、と。

 とは言っても、頭では分かっていながら、なかなか実践できないのが人間である。しかし、わざわざ「不幸の道」をたどることもあるまい。

 大切なのは、信じた「我が道」を堂々と歩いていくことである。その気持ちを忘れず、地道に努力を重ねていけば、必ずや未来は拓ける!!

 だいたい、花に罪はない。それを人間の感情で眺めていた拙者が愚かでした。ゴメンネ、「○○○○」ちゃん。でも、その名を冠した〃理不尽な対応〃とは徹底的に戦うよ!!

 「ほらほら、アジサイの花が咲き始めたよ」 - 。母は、拙者のこの鬱屈した思いを知ってか知らずか、毎日鼻歌を歌って水遣りに忙しい。