2007/07/14

参議院選挙スタート - どう働くか「振り子理論」 -

 第21回参議院選挙が12日公示された。投開票日は当初の予定より1週間延びて今月29日。

 長崎選挙区(定数1)の顔ぶれは届け出順に次の三氏。【1】小嶺忠敏(62)=自民新・公明推薦・元国見高校サッカー部総監督【2】渕瀬栄子(51)=共産新・元大瀬戸町議【3】大久保潔重(41)=民主新・国民新推薦・元県議。

 今や話題沸騰(?)の年金や格差問題、久間発言…などでもっと盛り上がるもの、と思っていたが、白熱にはほど遠い静かな滑り出しだ。

 ズブの素人だが、選挙に関しては、一定の「原理原則」のようなものがある、と理解している。題して「振り子理論」。

 天才イチロー(オリックス→マリナーズ)の打撃がそう評されるが、右に傾いたら、次は左にといった具合に。言い換えるなら、「庶民の知恵」「バランス感覚」とでも言ってよいか。

 そうした観点から、今度の参院選を眺めてみると、面白い。野党陣営は、先の郵政民営化選挙で大きく与党に流れた票が、今度は自分たちに来るもの、と想っているだろう。

 一方、与党からすれば、もう手ひどくバッシングされたのだから、そろそろ〃潮目〃が変わる、との読み(期待感)が出てくるのも当然と言えば当然だ。

 現在、比例区を含む本県選出の国会議員は、自民党が衆議院4人・参議院1人。対する民主党は衆議院2人・参議院2人。ほぼ拮抗している。

 果たして今度はどっちに振れるのか。自民党は「参議院の議席を民主党に独占させてなるものか」と思っているだろうし、民主党は「形勢逆転の絶好機」と捉えているだろう。

 次に、少し観点を変えて診てみよう。県北、県南で分けて考えると、離島を含んだ県北が衆議院3人、参議院1人。県南は衆議院3人、参議院2人。こちらも見事なまでのバランス・オブ・パワーである。

 漏れ聞くところによれば、大久保陣営では「諫早市選出の国会議員を!!」と、一丸となって〃炎のチャレンジャー〃を支えているらしい。

 一方の小嶺陣営。戦前の予想では、抜群の知名度で圧勝するものと想われていたが、ここにきて〃センターフォワード〃が突然退場するなど些か苦戦の様相。勝敗のカギは旗幟鮮明にして〃ピッチ〃に入った知事の活躍次第か。

 果たして有権者の「振り子」の針はどっちを指すのか。自民か民主か。諫早か島原半島か。泣いても笑っても、残り2週間の勝負だ。

 おっと失礼、もう一人の候補者を忘れていた。どうも上田泉さん(前島原市議)が引退してから、その存在が希薄になってしまっていた。申し訳ない。

 渕瀬さんも〃ウーマン・パワー〃を発揮して、しっかりガンバッテ下さい!!