花月に行ってきました - 意外に浅かった龍馬の刀傷 -
先週末、高総体応援(佐賀県)の合間を縫うように、長崎市の史跡料亭「花月」を訪れた。とある知人からのお招きだったのだが、何ぶん初めての経験だったので緊張してしまった。
恥ずかしながら、まず「場所」が分からなかった。若かりし頃、良く徘徊した思案橋の繁華街を抜け交番を訪ねると、「すぐ裏手ですよ」との答え。
教えに従って50メートルも歩くと、打ち水をした石段が迎えてくれた。「いらっしゃいませー」。涼しげな薄緑色の着物を召した上品な仲居さん(?)が出迎えてくれた。
上がりかまちで履きなれない革靴を脱ぐと、引換券をくれた。27番。どういう訳か、今その券が手元にある!?
急な上り階段をあがっていくと、すでに主賓や先客の方々が座っていた。
急いで上着の袖を通したら、汗が一挙に吹き出てきた。オシボリで顔を一拭き。冷たい抹茶で喉を潤した。
名刺交換後、ひとしきり世間話を交わしたあと、いよいよ宴席へ。目線の向こうには、細部まで手入れの行き届いた和風の庭園。細く波打った透明ガラスが美しい。
主催者挨拶のあと乾杯。女将(長崎では「おかっつぁま」と呼ぶらしい)の加藤公子さんは雲仙「湯元旅館」の出。そうだ、社長は元NBC社長の藤樹憲二さんだった!!
聞けば、花月は今年で創業365年とか。まさに〃老舗〃の名に相応しい歴史の古さだ。
料理は長崎名物の卓袱(しっぽく)。お吸い物をいただいたあとで、煮物、お造り…などと次々。特別に用意された「森伊蔵」の水割りが美味い!!
ひとしきり座が和んだ後で、有名な「龍馬の刀傷」を見せてもらったが、想っていた以上に浅かった。恐らく〃座興〃に乗って切りつけたものだろう。
脱線するが、龍馬の古里・高知に「城西館」という老舗旅館がある。そこでは、吉田茂元総理が飲み残した「オールド・パー」(スコッチ)を今でも大切に保管している。
さて「料亭」と言うと、何となく〃政治臭〃が付きまとうが、最近では純然たる〃食事処〃として、ビジネスの世界で大成功を収めた人物がいる。
徳島県の山奥で老人パワーを使って「葉っぱビジネス」を展開している、「(株)いろどり」副社長の横石知二さん(48)だ。
横石さんは農協の職員だったが、今から20年ほど前、大阪の料亭で得たヒントをもとに、新規ビジネスを立ち上げた。今ではバアさん連中の年収が何百万円というから、まさにドリーム・ビジネスだ。
しかし、ここに至るまでに、横石さんは身銭を切って全国の料亭を渡り歩いている。結果、体調を崩している、とも。
拙者の料亭体験は始まったばかりだが、どうやら資金的にも続きそうもないし、身体も心配だ…。
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