「KY」VS「鈍感力」 - 政治家に必要なのは腹芸!! -
当社の事務所(NTTビル1階)は白土湖にほど近い、音無川沿いにある。お向かいは「こひつじ保育園」だ。
いつもより少し遅れて花壇の世話をしていたら、川越しに園児たちの元気な歌声が響いてきた。
「僕らの僕らのリーダーは、ミッキーマウス、ミッキマウス、ミッキ、ミッキマウス♪」 - 。
ご存知ように「ミッキーマウス」は、福澤諭吉翁が創設した慶應大学のマスコットである。ちなみに早稲田は「フクちゃん」。
普通に考えれば、「ミッキーマウス」の歌声は、単なる日常風景の一コマに過ぎないのかも知れない。ただ、「リーダー」という部分に引っ掛かった。
何故なら、日本のリーダーを決める「内閣改造」と、それを支える「自民党三役人事」を目前に控えているからだ。
安倍政権が発足して間もなく1年を迎えようとしている。しかしながら、初めて執行された国政選挙(参院選)で、安倍自民党はライバル民主党に歴史的な大敗を喫した。
その敗北を受けての組閣作業。党内ですら「退陣要求」の声が公然と噴出する中、続投首相はどう舵を切るのか。
言うまでもなく、前政権の主は「自民党をぶっ壊す!!」と大見得を切って登場し、公約通り、既存の社会システムをズタズタに切り裂いて、盟友の竹中平蔵氏とともにスーと身を引いて行った。
その前総理は慶應の出身で、盟友も再び同学の教授に返り咲いた。言うならば、二人とも「ミッキーマウス」なのである。
よもや園児たちが「安倍さんではダメだよ。やっぱり、小泉さんに再び総理になって、強烈なリーダーシップを発揮してほしいよね」と願っているわけはないだろうが、気になる歌声ではあった。
さて、安倍さんを評する言葉に「KY」という略語がある。もともとは東京辺りの若者言葉。その心は「K」が「空気」で、「Y」は「読めない」と訳すのだそうだ。
一方で小泉さんは作家の渡辺淳一が著した『鈍感力』という言葉を取り上げ、「世の中(政界)を滞りなく渡っていくには、ある程度『鈍感』でなければ…」と説いて話題になった。
表面的には「KY」も「鈍感力」も、さほど差異はなさそうだが、決定的に違うのは前者が「天然」であるのに対し、後者は「意図的」だということ。
以上は、拙者の勝手な決め付けだが、「鈍感力」を発揮するのは、かなり精神的な苦痛を伴うもの、に違いない。
本当は気付いていて内心ハラハラ、或いは不快に感じているのに、その苦々しい思いを決して表情には出さない忍耐力。
やはり「腹芸」こそが、政治家(トップリーダー)に求められる一番の素質ではないでしょうかね、ミッキーさん。
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