割箸1年で家4万軒!! - 中村泰士さん環境活動にも -
まさか、この方から「マイ箸」の話を伺うとは思ってもみなかった。島原法人会(宅島壽雄会長)が招いた作曲家、中村泰士さんの講演での発言だ。
中村さんと言えば、「北酒場」(細川たかし)&「喝采」(ちあきなおみ)で2度も日本レコード大賞に輝いた、斯界の大御所。
だが、関西人(奈良在住)特有の気さくな人柄で、聴衆の笑いを誘いつつ、事の要諦を語ってくれた。
切り出しはこうだった - 。「皆さん、最近の若者向けの曲、唄えますか?」。会場は一瞬シーンと静まりかえり、顔を見合すオジサンやオバサン。
自慢ではないが、拙者もまったくと言って良い程ダメ。大体、早すぎるテンポと、字余りソングがどうにも気に入らない。
中村さんによると、昔の流行歌のテンポは2ビートないし4ビート。それが8ビート、16ビート、さらには32ビートと急速にスピードアップしている、という。
一方で、CDが売れない時代に突入。大手広告代理店とのタイアップで、一部若者層に的を絞ったメガトン級の超ヒット曲は生まれるが、歌謡界全体は「不況業種だ」と嘆く。
言い換えるなら、「大人の音楽がなくなってしまった」と - 。では「『大人』とは一体何ぞや?」。中村さんは「大」の字を「器」に置き換えて説明した。
「器」の字にある四つの「口」は、それぞれの人が持つ「荷物」のこと。つまりは「自分史だ」と。それらを全て取り除いた存在が「大人なのだ」と。
拙者は「なるほど!!」とヒザを叩いた。そう言えば「癌」という字も、病ダレの中身を見れば、「山のように品を抱えている」構造だ。何に限らず、物事はシンプルが一番なのだ。
中村さんは来年、作曲家人生40年目。長い間、曲作りから遠ざかっていたが、「そろそろ復帰するか」と思い立って手掛けた新曲が半年ほど前にほぼ出来上がった、という。
大人の居場所をじっくり感じさせるような仕上がりが狙いだ、と。曲名は『俺は』。来年の2月にリリースするそうだ。
どうも中村さんにとってのキーワードは「大人」ということらしい。その考えにのっとって現在、奈良で取り組んでいるのが「キュートナー」活動。
中村さんの造語で、「キュート」とは英語の形容詞で「可愛い」という意味。「ナー」は「大人」を引っかけている。
冒頭の「マイ箸」運動もその一環。日本で一年間に使われる割箸の材料(消費量)はナント家屋4万軒分だとか。
中村さんは本来の音楽ジャンルで「大人の楽しみ方」を追求するとともに、来月からはBS放送で対談番組も始める。タイトル名は『E仲間』(毎日曜日午後5時 - 5時55分)。
北極圏の氷を調査した、海洋ジャーナリストの永田雅一さんが初回のゲストとして登場する。
0 Comments:
コメントを投稿
<< Home