2007/10/20

ヒットの鍵は意外性!! - 300年の暖簾にドロを塗る -

近くのコンビニを訪ね、朝一番に「サッポロ一番」のオニギリを見かけて吃驚した。味はラーメンと同じく「みそ」「しょうゆ」「しお」の3種類。

3ついっぺんに買おうかとも思ったが、メタボのことを考えて「しお」に留めた。サフラン色のコメのベースに、小ぶりのエビが2匹。

貪るように食してみると、これが意外にも美味かったので、2度驚いた。次は「みそ」「しょうゆ」にも挑戦してみたい。

最近では、永谷園が「マツタケのお吸い物」(粉末インスタント)を、パスタの味付け用として売り出すなど、各社とも〃意外性〃を狙った二次利用に熱心なようだ。

小涌園社長の足立進一さんに勧められて、福島県・大内宿の「ネギ蕎麦」のことをネットで調べていたら、同地に講演に訪れたタレントの伊那かっぺいさんがこう力説していた。「ヒットのキーワードは意外性(裏切り)ですよ」と。

また、いつだったか忘れたが、お笑い芸人の誰かが売れなかった頃を思い出して、「日清のどん兵衛のスープでオジヤを作ると美味い」としみじみ。これも恐らくその類いだろう。

実は、島原法人会会長、宅島寿雄さん(宅島建設社長)の紹介で、「サッポロ一番」(サンヨー食品)が全国展開するきっかけを作った、博報堂シニアディレクター、萩原高さんのお話を伺ったことがある。

萩原さんのことについては、いずれ稿を改めて取りまとめたいと思っているが、「スーパードライ」をはじめ「神の河」「フロムA」「ポッカレモン」…など手掛けたヒット商品は数知れないほどだ。

余談だが、萩原さんは船旅(外国航路)が大好きで、島原市新建の元学校長、阿部洋二郎さん夫妻とも親しいということだった。

ところで、今朝(19日)のニュースを見ると、「赤福」のさらなる悪事(偽装表示)がまたバレタ、と報じていた。

これには、監督官庁の農水省も三重県もさすがに激怒。同社を「無期限の営業停止処分」にするなど厳しい対応で臨むようだが、包装紙右肩に刷られている「ほまれ」の3文字が何とも虚しい。

余計なお世話だが、これから「赤福」はどうなるのだろうか。創業三百年の暖簾にアンコならぬドロを塗った現当主は本当に反省しているのだろうか?

今回の事件は、一言でいって「身の丈」を忘れた経営戦略が仇となった形だ。全国展開するからには、きちっとした「企業理念」のもと、もっともっと「検証」を重ねておかねば!!

こういう事件が起きる度に、いつもながら思う。「ひょっとして、これは氷山の一角ではないか…」と。

私の知る限りでも、「事件」をひた隠しにして社会的制裁も受けず、のうのうとしている企業が現存する。今日は「どこだ!!」とは言わない。