2007/10/27

今日から「読書週間」 - 携帯電話が招く経済不況!? -

正味なところ「ネタ詰まり」である。昨日も今日も長崎市内への日帰り出張で、会社にたどり着いたのが午後の3時過ぎ。

「えーい、サボってしまえ」と、悪魔が耳元でささやくが、メールを開いてみたら、「出張の際は書き溜め分を用意すべし」との激励の便り。

居ずまいを正して机に向かうが、何にも浮かんでこない。タバコばかりがやけに進む。と、傍らの本棚に目をやると、ありました、ありました「タネ本」てやつが!!

てな訳で、本日は『年中行事記念日事典』(学研)の手助けを受けることに。例えて言うなら、おかずがないので、「カップ麺」にお湯を注ぎ込んでいるような状態だろう。

同本によると、今日27日から来月の9日にかけては「読書週間」。戦前からあった運動だが、戦争で一時中断。昭和22年に復活を遂げた、という。

それにしても最近の若者は「本」を読まなくなった。新聞、雑誌等も含めた「活字文化」全体の衰退が叫ばれて久しいが、本当に寂しい限りだ。

以前は、上京して電車に乗ると、ほとんど例外なく乗客は新聞なり、文庫本なりを読み耽っていた。その様子を眺めながら、「さすがに都会人は良く勉強するんだなあー」と感心していたものだ。

ところが、最近は皆無言で携帯電話と向き合いメールを叩いている。「何がそんなに面白いのだろうか」と不思議に思うが、表情は真剣そのものだ。

私見だが、今日の経済不況は携帯電話が招いたものだと思っている。携帯が登場したせいで、まず入学時(合格祝い)の腕時計が売れなくなった。万年筆も同じだろう。

最近では「携帯小説」という新手の「文学」まで登場して、さらには「映画化」までされるというから、まったくもって驚きだ。

被害を受けているのは時計店や文房具屋ばかりでない。メール等の通話料がかさんで、本来であればもっと売れるはずの他の商品が売れなくなっている。

広告収入で潤っている一部業種を除いて、日本全体が「携帯不況」の有様だ。便利なことはこの上ないが、商売人にとっては「『手痛い』電話、(消費)『停滞』電話」だ。

しかし、生まれてきたものは、どうしようもない。上手く活用するしか方法がないのだ。山本夏彦翁に言わせると、「原子力」もしかり、だ。

イカン、イカン、話がまた飛んでしまったが、秋の夜の楽しみは何と言っても「読書」に限る。薄手の寝具をまとってページを捲りながらフムフム…。

窓を開け、一服しながら眺める「月」の風情も最高だ。読み疲れたら、熱めのお茶かコーヒーを一杯。何とも経済的な庶民の楽しみではないか。

さあ、今晩は久しぶりの我が家だ。携帯のスイッチは切っておこう。