どちらが結果責任を!? - 見事に蘇生した長崎・中島川 -
2日続いての雨模様だが、佐世保や大村では水不足が懸念されている、という。その点で言うと、島原は、まったくもって有難い土地柄だ。
こうした書き出しをすると、即座に国土交通省や地元自治体、商工会議所などが取り組んでいる「眉山トンネル」の話題に入っていきそうなので、ちょっと角度を変えて…。
先日、開局挨拶を兼ねてFM長崎本社(スマイルFM)を訪問した際に、史跡の眼鏡橋などが架かっている近くの中島川界隈を少し歩いてみた。
ビックリした。綺麗なのである。透明感のあるせせらぎの中を大小のニシキゴイが泳ぎ、その様子を羽色鮮やかなカワセミが見守っていた。
言うまでもなく、中島川は都心の河川である。それがこんなにも美しい景観を保っているとは!!感動すら覚えた。
同河川は昭和57年7月23日の「長崎大水害」(死者299人)で壊滅的な打撃を受けた、象徴的な被災地でもあった。
あれから四半世紀が過ぎて現在の美しい姿形となっているわけだが、それは取りも直さず、行政や地元住民、マスコミ等が一体となった「環境美化運動」の成果である。
文献等をひもといたわけではないので詳しい経緯は知らないが、知恵を絞り、汗を流した中心的な人物だけは良く知っている。
誰とは言わないが、普賢岳の噴火災害でもそれぞれの分野で活躍した方々である。最近はとんとご無沙汰だが、元気にされているのだろうか。
さて、翻って我が島原。これが何とももどかしい。計画を進めようとする行政側VS「島原の宝=湧水の保全」を盾に論陣を張る市民運動グループ。
一体どちらが正論(正解)なのか、拙者のようなボンクラ頭では判じかねるが、両者の間に「深くて暗い川がある」のは残念でならない。
少し視点を変えてみよう。どちらが主張が外れた際の「結果責任」を取れるのだろうか。物事すべて「絶対」はないのだから。
これはあくまで個人的な意見だが、拙者が一番恐れるのは、折角これまで積み上げてきた「国 - 県 - 地元」の信頼関係が崩れ落ちてしまうこと。
もし、国が「あーそうですか。では、あなた方が考えているようになさって下さい。我々は引き上げさせてもらいます」という強硬姿勢に転じたら…。
予想される反論は「そんなことは絶対にない。なぜなら我々は税金を払っている。国民あっての国家ではないか。トンネルを掘って湧水が枯渇したら、ご先祖様が怒るだろうし、誰もここには住まなくなる」といった内容か。
まとまりがつかなくなってしまったが、見事なまでの中島川の蘇生を目の当たりにして、つい色んな事を考えた次第。
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