一日も早く根付いて!!…開局時の〃初心〃を忘れず
「FM開局おめでとう」「良かったね」などと、会う人ごとにお祝いの言葉を頂いて恐縮している。本当に有難い話だ。
一方で心配でもある。高田元知事の言葉を借りて「放送も終わりなき駅伝」と挨拶したが、果たして途切れることなく〃完走〃できるのだろうか…。
いやいや、始まったばかりの段階で、そんな弱気でどうする。想った以上に好反響ではないか。もっと強気で!!
こういう気分を「ないまぜ」というのだろうか。が、「賽(さい)は投げられた」のである。現実をありのままに受け入れよう。
一週間後にアジアで初の「火山都市国際会議」を控えて、新聞も、ケーブルも、FMも忙しい。ただし、実際に取材や設営に当たるスタッフと比べると、拙者なんかまだまだ。
そんなこんなで、拙者は傍目で見るほど多忙ではない。ただ、気は使っている。ならば、何故そんなに肥っているのか、と言われても〃体質〃なので仕方がないのである。
この原稿を書きながらでも、耳ではFM放送を聴きながら、目はテレビスタッフの動きを追っている。
一昔前のテレビドラマの青春物ではだいたい、校長がお人好しであるのに対し、教頭はチマチマした小悪人という設定が多かった。配役で言えば、名古屋章VS穂積隆信などといった具合に。
柳生博もどちらかと言うと教頭役が多かったような記憶が残っているが、最近は「自然派」へと見事なイメチェンぶりだ。
まあ、そんな事はどうでも良いが、どうも拙者の役回りはテレビドラマで言うところの「教頭」のようなものらしい。
もっと鷹揚に構えてどっしりとしていれば良いものを、やれ「言葉の読み方が間違っている」「なぜそんな的外れな折衝をするのか」などと口うるさい。
言ってしまって反省することも時々あるが、「それが自分の仕事だ」と割り切っている部分もある。
そうした状況の中で秘かな楽しみにしているのが、花々や木々との対話。実際に言葉で語りかけるわけではないが、熱心に水をやっていると、知らない間に大きくなっている。
ポイントは「大地に根付いているかどうか」だ。根付きさえすれば、少々水やりを忘れてでも元気な状態を保っている。
仕事だって、勉強だって、人づくりだって基本は同じだ。基礎がしっかりしていれば、何が起きても慌てふためく必要はない。
ひるがえってFM事業。今のところ順調な滑り出しのようだが、まだまだ安心するには早すぎる。この先、予想もつかないような〃紆余曲折〃が待ち受けているのは、火を見るより明らかだ。
スタッフの〃語り〃が、一日も早くリスナーの皆さんの〃心の奥深く〃根付くことを祈るばかりである。初心を忘れずに!!
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