2007/11/27

外国では柿が一番人気!! - 木々の植栽行政に素朴な疑問 -

音無川沿いに立つ、「こひつじ保育園」脇のイチョウの黄葉が美しい。毎朝、会社のプランターの花々に水をやりながら、うっとりと眺めている。少し山手側にある柿の紅葉もお見事。若干〃過ぎた〃きらいはあるが、まだ十分鑑賞に堪えられる趣きだ。

8月中旬に開催した弊社主催の「少年ソフトボール大会」の折に、「三会ふれあい運動広場」で見かけたイチョウの葉の何枚かはすでにその時点で黄色く染まり始めていた。

どれくらいの標高差があるのか知らないが、仮に〃黄葉前線〃なるものがあるとすれば、随分とゆったりとした移動である。

イチョウは東京都の木。また、東京大学の校章である。それらが如何にして選定されたか知る由もないが、この時節、神宮外苑や国会周辺の並木通りは黄色一色だ。

すでに過去の出来事となってしまったが、普賢岳の災害当時、憲法第16条にのっとって実行した国会への請願活動の際に感じた忸怩たる思いは、今も変わらない。

以前に、本県出身の前川清さんが唄う『東京砂漠』という歌が一時期、流行ったことがある。しかし、首都圏には想像以上に、至る所に木々の緑や黄葉が溢れているのも事実だ。

学園都市だからだろうか。いや、そうとも限るまい。大学近郊にかかわらず、多くの人々が行き交う渋谷駅から原宿にかけての明治通りのケヤキ並木(紅葉)もまた見事である。

古都・京都の美しさは今さら述べるまでもないが、杜の都・仙台や熊本、福岡もそれぞれに素晴らしい景観美を誇っている。

ひるがえって、我が島原。「水と緑の城下町」というのが一般的なキャッチフレーズだが、果たしてそうか…。その思いは災害当時から変わらない。

数日前、NHKの朝のニュース番組で、久留米のハゼ通りを紹介していた。まだ幾分か早いものの、今後の展開が十分に期待できる美しさであった。九州自動車道南関インターを降りて通る菊池川沿いのハゼ並木も侮れない魅力だ。

端的に言って、島原はそうした名所が少なすぎる。「島原大変」後の藩財政改革の切札として奨励され、一定の効果を収めたことも事実なのに。伝統あるハゼの里が泣いていないか?

行政側も「治山事業に及ぼす影響を考えれば…」などと理屈をこね回す時代ではない、と思う。何とか、普賢岳の山肌に緑を蘇生させた、あの「空中播種」の方式を採用できないものか…。

話は戻るが、イチョウが大火の際に消火の役割を果たすのは有名な話だし、徳島県上勝町で採れる柿の葉一枚は何百円もする。

「火山都市国際会議」も無事閉幕した。多くの外国人火山学者が島原に集ったが、「諸外国でいま一番珍重されている果物は柿である」とは、つい先日、友人から寄せられた情報だ。