2007/12/12

海図なき人生なのだ!! - 湯木母さんは「プロンプター」 -

「ノベンバー・イレブンス」の開局からちょうど1カ月。外部からの番組を一切購入しない、純然たる〃手作りFM〃。もっぱら!!しまばら!!

リスナーの皆様の評価は色々あろうが、批判よりむしろ、励ましや期待の声が日増しに強まってきているようにも感じる。

ただ、この1カ月間で、様々な〃アラ〃も見え始めてきた。改めて、心して取り組まねば!!

昨日は、懸案だった県内地上波の「デジタル放送」が一部を除いて出来るようになった。残る熊本や福岡などの県外波の受信については、業界全体の問題として現在協議中だ。

大分県では、総務大臣裁定まで持ち込まれ、CATV側が勝利を収めた形だが、まだ予断を許さない。今月17日には、東京で「緊急集会」も催される。

まあ、そんなこんなで「師走」に相応しい慌しさが続いているが、昨日は急用で夕方から佐世保まで走った。余り土地勘がないので、高速を降りてからの市内の通行は「ナビゲーター」頼りだった。

「700m、300m、間もなく…」と三段階に分けて案内してくれるので、まず間違うことはない。少なくとも、すぐ近くまでは誘導してくれる。

問題は「帰路」。同じように帰ればよいわけだから、別に「ナビ設定」をする必要はなかったのだが、試しに会社の電話番号を目的地として入力した。

高速や諫早市内などは勝手知ったる〃マイロード〃。なるべく早く到着できるようにと「近道」を走ったのだが、どうもナビの指示とは異なったルートのようだ。

画面の到着予定時刻を見ると、小生の試算より一時間も遅い。要は、このナビシステムでは、国道などの「主要道路」でしか検索できないのだ。

暗闇の畑道を走りながら、ふと「チャート式参考書」のことを思い浮かべた。「数I」「数II」…小生にとっての「チャート式」はどれもモノにならなかったトラウマの材料だ。

「チャート」とは言うまでもなく「海図」のこと。現代は「チャートなき時代」とよく言われるが、そもそも人生なんて「海図」通りに進むはずがない。

ところが、世のお受験大好き人間は、人生を「チャート式」に捉えて、子供を遮二無二「レール」に乗せようとする。親の立場からすると分からないでもないが、そこには大きな〃落とし穴〃がある。

そんな思いを抱きながら夜のニュースを見ていたら、「船場吉兆」の湯木母子の謝罪会見。口ごもる息子に、どこかで見たような婆さんが「頭が真っ白になって…」と囁いていた。

こういう人間を放送業界では「ナビゲーター」ではなく「プロンプター」と呼ぶ。それにしても、誰かに似ているなあ…と思って見ていたら、狂言の和泉節子さんと重なってきた。