2007/12/19

一定の理解取り付ける - 「ゴホン」と言ったら紀伊國屋 -

…風邪の季節である。早めにインフルエンザの予防接種を受けなければと思っているが、生来の怠け癖から延び延びのままだ。

…ここ数年、どういうわけか、鼻炎に悩まされ続けている。最初のうちは、スギ花粉による春先だけの症状だろう、と高をくくっていたが、年中グスグスしているから始末に悪い。

…実は昨日、その鼻炎のお蔭で嫌な思いをした。JR五反田駅から10分足らずの所にある「TOC」という会場で全国CATV連盟の緊急集会が開かれたのだが、〃事件〃は無料送迎バスの車内で起きた。

…満席のため吊り革につかまった小生が、何の気なしに「ゴホン、ゴホン」と咳をすると、目の前の席に座っていた神経質そうな40歳前後の男性がメールの手を休めて、2度3度と両手で空気を払いのけたのだ。

…一瞬「申し訳ない…」という思いもよぎったが、余りにもその仕種と表情が〃汚い物〃を見るような感じがしたので、こちらもカチンときた。

…「クソッタレが、『デモノ、ハレモノ、トコロキラワズ』と言うではないか。一発『屁』でもかましたろか」とも思ったが、隣に妙齢のご婦人がいたので取り止めた。

…話は相前後するが、集会はいつになく〃紛糾〃した。普段はこういう場での発言は差し控えているのだが、他でもない「区域外再送信」の問題なので、この日は語らせて頂いた。

…執行部の説明に些か〃合点〃が行かなかったからである。思い切って〃口火〃を切った。

…「皆さんは『電波銀座』という島原の特殊性をご理解しておられないようだ。熊本や福岡との経済・文化両面での交流の度合いも十分に反映した形で民放連との交渉に当たっていただきたい!!」。

…後にして思うに、小生のこの発言が、会合における〃議論の流れ〃をつくったのではないか。隣の秋田ケーブルの社長、前列左方面にいる今治ケーブルの総務部長、BTV(都城)の常務…らが続いた。

…結論から言うと、「それぞれの地域の特殊性については、総務省や民放連に対しても十分に考慮してもらう」ということを大前提に、協議を継続してもらうことになった。

…最後に、連盟九州支部の元支部長で大分ケーブルの佐藤社長が「総務大臣裁定」の経緯について報告。その中には「福岡県に隣接する某市の局については、再送信許可がすぐ下りた」との一節があり、改めて意を強くした次第。

…ところで、前段の「咳」の話に戻るが、紀伊國屋書店の故・田辺茂一社長は「『ゴホン』と言ったら龍角散でなく、紀伊國屋」と言うのが口癖で、周囲を和ませていた。

…本来、江戸の文化はそうした「粋」や「洒脱」な点であろうに、どうも最近の東京人はロボットみたいでいただけない。さあ、残った用事をさっさと済ませて、紀伊國屋でも覗いて島原へ帰ろ、っと!!