2007/12/28

人生は「残」の連続!? - 今年の世相「偽」だったが… -

いつだったか京都市内のホテルで開かれた結婚披露宴に出席した折に、新郎側の友人代表でスピーチしたのは確か、清水寺貫主のお孫さんであった。

傍目には〃今風の若者〃に見えたが、紹介アナウンスを聞けば、なるほど威厳があるというか、品が良い。これが〃生まれ〃というものだろうか。

その貫主は平成19年の世相を、漢字一文字で「」と表わされた。平たく言えば「うそ」である。ホスト出身の演歌歌手、中条きよしが『うそ』というヒット曲を飛ばしたのは昭和49年のこと。

折れた煙草の吸いがらで あなたの嘘がわかるのよ〉…。銀座のクラブ「姫」のママだった山口洋子の作詞で、平尾昌晃が作曲。その年のレコード大賞大衆賞を受けた。

平尾は今年、作曲家生活40周年とかでテレビやラジオの番組で過去の作品群が紹介されていたが、何十年経った今でも歌い継がれていること自体、単純に「凄い!!」と思う。

かつて国民の大多数が歌い&踊りまくったピンクレディーのヒット曲の作詞を多数手がけた阿久悠は、残念ながら今年、鬼籍に入った。

これはラジオのある追悼番組で聞いた話だが、昭和の大歌手、美空ひばりの歌を、これまた残念ながら、阿久悠は作っていない。

その番組によれば、『舟唄』という作品は、もともと「ひばり向け」に用意されたものらしいが、運命の悪戯で八代亜紀の持ち歌となって大ヒットしたのだそうだ。

貫主の話から随分と脱線してしまったが、小生にとっての平成19年を一文字で表わすとすれば、「残」である。と言うより、人生は全て「」の連続だ。そうでしょう、皆様!?

作品が後世に残る。あの時もっとあーしておけば良かったのに、残念。剣道で一本取った後の残心…。もう枚挙にいとまがないほどだ。

本筋に帰って「」(嘘)というカテゴリーで今年を振り返れば、ある、ある、ある。本当に掃いて捨てるほどある!!

ひき肉の偽装表示から始まって、日本を代表するような伝統食品の賞味期限のゴマカシまで、こちらも無尽蔵の様相である。

「船場吉兆」に関しては〃違う世界〃の出来事なので興味も湧かないが、「赤福」には少なからぬショックを受けた。

「赤福」は言わずと知れた「お伊勢参り」の名物。これまたラジオ情報なので確認のしようがないが、その名の由来は「赤・心・敬・福」だとか。

勝手ながら、そこには「赤ん坊のような無垢な心で、幸福であることを敬う」という意味がこめられている、と今でも理解している。

どうか一日も早く生まれ変わって製造・販売を再開してほしい、と願っている日本国民は多いはずだ。赤福ガンバレ!!