2008/01/17

古人の花見は〃梅の花〃 - 中華料理に梅がない理由は? -

先日、島原市の成人式の終了後に戸外で煙草を吸っていたら、金子副市長が何やら困ったような顔つきで近付いてこられた。

「あのー、この前のコラムに『島原市の木』を『ウメ』とされていたでしょう。正しくは、合併後に『クスノキ』と改まっておりますので、そこのところヨロシク」とのお達し。

いやー、小生もウッカリしていたものだ。金子副市長さん、いや旧有明町の皆様、本当にスミマセンでした。

合併前、「有明町の木」であったクスノキは、「樟脳」の材料である。いわゆる「害虫除け」として重宝されているはずだ。

ところで、16日付の本紙を読んでいたら、島原城のウメが例年より1週間も早くほころび始めている、という。今日はそのウメにまつわる話を一つ。

今でこそ「花見」と言えば「サクラ」を指すが、古の昔は「ウメ」がその主役だった、という話を聞いたことがある。

その説に従うとすれば、古人はこの正月明けのまだ寒の厳しい中で「花見」を楽しんでいたのである。なぜか?

ウメには梅干に代表されるように「解毒」作用があると言われている。したがって、一年の初めに梅花の下に身を置くことで、人々は身体に巣食う「邪気」その他のお払いをしていた、というわけだ。

これまた聞いた話だが、「ウメには毒があるということで、中国人は決して食しない」とも。本当だろうか?

でも、そう言えば、サルの脳味噌から熊の手、果てはヘビまで食材になってしまう「中華料理」の中に、これまでウメの姿を見かけたことがない。

このあたりは「確信」が持てないので、どなたかご存知の方があれば、是非ともご教授いただきたい、と思う。

またまた本日も、「クスノキ」の話から「中華料理」まで飛び回ってしまう相変わらずの節操のなさだが、仮に小生の論旨が本当であれば、これは実に面白い話ではないか。

何でもかんでも「ダジャレ」で括ってしまう性向は決して褒めたことではない。ただ、ウメが咲き、サクラが咲き、そしてツツジが咲き…といった具合に漫然と時をやり過ごすよりは遥かにマシだ。

その伝でいくと、先に「オロロンバイ」の産品開発の話を書かせていただいたが、大切なのは、何でも面白がることだ。シタリ顔して「フン!!」と顔を背けたところで、何かしら新しいものが生まれるだろうか。甚だ疑問である。

まあ、いずれにせよ「ウメ」にしても「クスノキ」にしても、その効用は「害物」(阻害要因)を取り除くところにある。では、島原市にとっての「害物」とは一体何だろうか?

少し考えただけでもすぐに浮かんでくるが、差し障りがあるので、今日のところは止めておく。