湖月堂は是非おすすめ - 久しぶりに小倉の街を訪問 -
3月13日は吉永小百合さんの誕生日ということばかりなく、自身にとって「特別な日」である。その訳はまだ言えない。
その特別な日に、久方ぶりに北九州の小倉を訪ねた。高速を使って、車で片道4時間。後で走行距離を調べたら、500キロを少し超えていた。
小倉と言えば、無法松、祇園太鼓に、森鴎外、松本清張など、すぐに思いつくことは多いが、最近では何と言っても「東京タワー」(小説&映画)の原作者、リリー・フランキーの古里である。
新幹線が通っていることもあって、駅前の大通りには大きなビルが建ち並び、一見華やかな都会の感じがしたが、魚町の商店街は以前の記憶より遥かにこじんまりとしていた。
ご多分にもれず、シャッターを下ろしている店舗も多く、一抹の寂しさとともに無常観を覚えた。
石炭産業が盛んだった頃は、周辺の産炭地や製鉄工場などから繰り出す人の波で賑わっていたはずだろうに、わずか1世紀くらいでのこの凋落ぶりは一体どうしたことか…。
歩き疲れたので、栗饅頭で有名な和菓子の老舗「湖月堂」に入った。案内されるままに奥の喫茶コーナーに向かったが、これがやけに広々としていて気持ちが良かった。
テーブルなどの調度類も決して華美ではなく、かつて殷賑(いんしん)を極めた街の歴史をゆったりと堪能することができた。
やはり「喫茶店」はこうでなくてはならない。いや「こうあって欲しい」という理想の店の雰囲気がそこにあった。
煙草も気兼ねなく吸えたし、お家芸の「和菓子セット」も手頃な料金で大変に美味であった。もちろん、「禁煙コーナー」もきちんと整備されていて好感が持てた。
一時期、小倉進出が話題となった駅前の「伊勢丹」(デパート)は今月いっぱいで店じまいをして、経営は地元資本の「井筒屋」が受け継ぐ、という。
帰路、カーナビの指示に従って運転していたら「旦過市場」という看板に出くわした。そう言えば、以前島原に勤務していた毎日新聞のN君の実家はそこで洋服店を営んでいる、ということだった。
一瞬「立ち寄ってみようか…」という気もしないではなかったが、片道4時間の距離を考えて「またの機会」とした。
そのN君は現在、東国原知事の誕生ですっかり有名になった宮崎県庁詰めのキャップ。半年ほど前に出張先で出会ったら「つい先日、都城市出身の女性と結婚したばかりです」としきりに照れていた。
その都城のCATV局(BTV)からは「旧寿屋跡のIT産業ビル(9階建て)はほぼ満杯になった」との嬉しい知らせ。
ハンドルを握りながら「有為転変」の4文字が頭をよぎった。
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