2008/04/06

吉永さんからご褒美 - 11時間かけついに走破!! -

「貝瀬橋」を渡って旧道をひた走った。古びた洋館風の建物(現在は無人状態)には、高校2年次に苦手科目を教わった先生が下宿していた。

3学期末、その散らかり放題の部屋に呼ばれたことがある。「おい、単位ばやるけんか、ボクの釣り船ば引っ張り上げてくれんやろうか?」。

もちろん「二つ返事」で「OK」したことは言うまでもない。その場にいた同級生について述べることは些か差し障りがあるので、詳説は避ける。

「大屋」を抜けると、次は南有馬の「菖無田」。どういうわけか、この地には昔から石材屋さんが多い。国道下のアコウの大木は、いつ見ても見事だ。

「吉川」に入る手前の海岸線にも、カメラマンの姿が点在していた。まったくこの人たちは!?

再び必死で漕いだ。「大江」を抜け、短い北有馬の海岸線を越えると、いよいよ西有家町。海沿いの「竜石駅」は絶好のロケ・スポットとして今後も映画関係者に重宝がられることだろう。否、そう願う。

ほうほうの体で南島原市役所に着いた。2時30分。ふと傍らの田んぼを見ると、子供の頃には当たり前に見られた可憐なレンゲの花が咲いていたので、何だか嬉しくなった。

有家の町中(旧道)は快調に飛ばした。「蒲河」「池田」「堂崎」を経て、布津の旧道をひた走り。

それにしても風が強い。橘湾では西風だったのに、島原が近まるにつれて東風から北風に変わり、金比羅さん下では危うく吹き飛ばされそうになった。

3時30分、深江町到着。もう残りわずかだと思うと、俄然勇気もみなぎってきた。「瀬野」を過ぎ、「みずなし本陣」を横目に、「嵩上げ」エリア突入。

本当にあと少しだ。最終の休憩レポートは小涌園からと、そう心に決めて渾身の力を込めて〃立ち漕ぎ〃に挑むが、左ヒザが力なく笑ってしまう。

それでも何とか辿りついた小涌園。メタボ仲間(?)の足立社長に一報を伝えたかったが、公休日で会えずじまい。

4時30分。最後のレポートを終えた後、ゆったりと温泉につからせていただいた。感謝!!感謝!!

さらにひと漕ぎ。会社では、女子社員が「くす玉」を用意してねぎらってくれた。走行距離百キロ余。11時間を越える長旅に、ついに終止符を打った。

【追伸】それより何より、この日、小生宛にビッグなプレゼントが届いていたのだ。送り主は東映の映画関係者の一人。

ワクワクしながら大きな宅配便の包みを開くと、「まぼろしの邪馬台国」スタッフ専用のウインド・ブレーカーと吉永さんの〃生写真〃付き色紙。

そこにはこう書かれていた―「まもちゃん江 『禁煙』しましょうね! 吉永小百合」と。

その後の一服の何と美味かったことか???

‐おわり‐