少なかった花見の人出 - 島原の人は〃機会損失〃揃い -
ことしは花冷えと好天に恵まれて、3度(夜1、昼2)も花見をしてしまった。ところが、その美しかったサクラも夜来の雨ですっかりオジャンだ。
「花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世に経る 眺めせしまに」(小野小町・百人一首)。それにしても古人は何という〃感性〃の豊かさだろう。
眺める花の形状は今昔そう変わらないまでも、ひたすら飲み、ひたすら喰らうばかりの我が〃メタボの習性〃を呪う。本当に情けない…。
ところで、花見の会場には3度とも「観音公園」を選んだが、いずれの日も例年になく人出が少なかったように感じた。
ある人は「それだけ世の中が不景気である」と切り捨てたが、本当にそのせいだけだろうか。どうにも違うような気がする。
花見にはさして金がかかるわけではない。手作りの弁当か、スーパーの惣菜を持ち込めば、かなりの〃安上がり〃で済む。
空き地ばかりの周囲を見渡しても、伝統の「ガンバ料理」で盛り上がっているグループは皆無。焼肉の姿もほとんど見かけなかった。
確認したわけではないが、ひょっとして公園管理者の市が「火を使うことはまかりならん!!」と規制をかけたか?
元々、郷土料理の一つであるガンバの「ガネ炊き」は、殿様が禁止したフグ料理を「これはカニを煮たものでございます。ほれ、この通り泡を吹いております」と、即座に応じた〃庶民の知恵〃の産物である。
だとすれば、藩制の昔も今も、その〃構図〃に変わりはなさそうである。というよりは、「焼肉ぐらいは許してやってよ!!」というのが〃人情〃だ。
返す刀で、地酒関係者やガンバ料理ネットワークの会の皆様にも一言申し上げたい。なぜ、このような〃絶好の機会〃をお見逃しになるのか?
「菜種フグ」という言葉に代表されるように、このシーズンのガンバの味は〃最高〃のはず。しかも、満開の桜の下で味わえるというのに…。
「外貨」を稼ごうとする〃志〃やよし、である。ただ、地元の人間が盛り上がらないで、どうして他所から人々(観光客)が期待してやって来ようか。
ことガンバに限らず、島原はこのシーズン〃美味いモノ〃だらけである。栄養学的に見ても〃抑ガン効果〃があると言われるメカブだって沢山とれる。
他に誇れる産品がいっぱいあるのに、それを普及させようとしないのは、よほどの〃欲張り〃であるか、流通知らずの〃大バカ者〃だ。
人は常に美しいモノ、楽しいモノに魅かれて集う。殿方が夜な夜な新町&高島周辺に出かけるのも、その習性の表れだ。もっとも、その方々も別の意味で〃大ばか者〃に違いないが…。
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