くいだおれ人形が定年 - 山北さんの清掃奉仕作業 -
めずらしく夜明けとともに起床し、早朝の散歩を楽しんでいたら、中央公園付近で島原市社会福祉協議会事務局長の山北好一さんがせわしなく箒(ほうき)を動かしていた。
実は、前日の帰り際にも同じシーンに出くわしていた。ということは、山北さんは朝な夕なに清掃奉仕作業に汗を流していることになる。ご苦労様です。頭が下がります。
島原は昔から「水の都」と呼ばれて久しいが、キタさん(愛称)のような奇特な人がいるから「名水百選」にも指定されるんだ、とつくづく思った。
ちょっぴり幸せな気分になって、7時少し前に帰宅して新聞を広げたら、大阪ミナミの道頓堀名物の一つ「くいだおれ人形」が60歳の〃定年〃を迎えて、近く引退するという記事が出ていた。
「京の着だおれ、浪速の食いだおれ」とは、両都市(住民)の性格の違いについて、昔からよく聞くセリフだ。
言われてみれば確かにそうで、「京料理」は見かけほどに美味くない。その点、大阪は〃商人の町〃だけに、外見より中身(味)にうるさいのが特徴だ。
とは言っても、大阪を代表する「名物料理」って、果ていったいナニ?うす味ウドン、寿司、ずぼらやのフグ、鶴橋のホルモン、タコ焼き…?
あくまでも個人的な感想だが、どれを取っても「長崎=チャンポン」ほどの歯切れの良さが伝わってこない。
ただ、ミナミ(難波)に限らずキタの梅田駅周辺でも飲食店の数はべらぼうに多い。少し路地に入れば、大小の店が軒を連ねていて「くいだおれ」の名に恥じない賑わいぶりだ。
2年ほど前に、梅田の「丸ビル」というホテルに泊まった時は、朝のバイキングにタコ焼きが出ていて、エロー〃感動〃したことを覚えている。
しかし、それとて、島原の南風楼で見かけた「ご飯のオカズにパンを並べていた」浴衣姿のオバサンを見かけた時ほどの〃驚き〃はない。
うまく説明できないが、大阪近辺で食べる晩飯は、なぜか「鉄板焼き」系が多いような気がする。
誤解を恐れずに言うなら、「くいだおれ」とは、これっ!!といったメニューの指定はなく、その時々の状況に応じて気に入った食べ物を好き勝手に味わう、といったところだろうか。
まあ、大阪に限らず、都会では国境を超えた、色んな料理を味わうことができる。中にはびっくりするほど美味い店があるが、一方で値段ばかり高くてとんでもない所もある。
ただ、「水」の味だけは誤魔化しようがない。「まぼろしの邪馬台国」のロケで島原入りしたスタッフがしみじみと語っていた。「水道水がこんなに美味い所は他にない…」と。
「水と緑の城下町」。余り意固地にならずに、大事にせんば!!
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