東映本社を訪ねる - 「背に腹はかえられぬ」の語源 -
東京の朝は早い。6時前から斜向かいの総ガラス張りのビルの壁面には、眩いばかりの陽光が反射している。さて、今日はどんな1日となるか。
翻って、昨日は〃実り多き〃1日であった。来月17日、東京プリンスホテル(鳳凰の間)で開かれることになっている「関東島原半島会」の創立60周年記念大会のキャンペーンを兼ね、銀座の東映本社を訪ねた。
ご随行いただいたのは、八幡秀昭・同会実行委員長(島高18回卒)と、平野康博・同会事務局長(口加高20回卒)の両氏。約束の時刻より15分ほども早く8階ロビーで待機されていた。
電話を入れると、島原ロケで大変にお世話になったTプロデューサーが早速お出ましになり、秘書部長をご紹介いただいた。「先ほどまで岡田社長もいたのですが、急用で出かけてしまいました」。
映画界の大物というより、学生時代に観て感動した「赤頭巾ちゃん気をつけて」(芥川賞作家、庄司薫原作)の〃主役〃に、直に接することが出来るまたとないチャンスだったが、ウーン残念…。
昼食をいただきながらの会話は楽しく、かつ有意義であった。中でも、八幡さんの〃博覧強記〃ぶりには、全員舌をまいた。
「この前、築地の魚市で仕入れた話です。よく『背に腹はかえられない』と言いますが、これは『マグロ』から来ているんですね…」。
「最近でこそ『トロ』(腹の脂身の部分)が珍重がられていますが、江戸の昔は『赤身』(背の部分)の方が好まれたことから、そう言う表現が生まれた、ということなんだそうです」。
なるほど、これは一つ利口になった。「忘れないうちに書いておこう!!」とうことで早速、拙稿の〃ネタ〃に使わせていただきました。
夕刻から行ったホテル関係者との打合せには、山本十一(じゅういち)さん(島工1回卒)も合流。深江弁だか、島原弁だか、ベランメー調だか俄かには判じがたい口舌で皆を楽しませてくれた。
聞けば、吉永小百合さんの大々々ファンとのこと。生誕地の細かな番地まで覚えておられたことは敬服に値するが、誕生日を1月以上も間違っておられたのはご愛嬌だった。
打合せ後の反省会は、ほぼこの方の〃独演会〃であった。「俺はよー、この『十一』という名前で随分と人生で得したね…」。
「何だか、高利貸しか、テレビの深夜番組のような名前ですね」と小生がチャチャを入れると、八幡さんが「1月28日生まれだから、足すと『11』になるの」と続いた。
すると、ご本人は悪びれもせず「バカヤロー」と一言発した後ペンを持ち出して〃画数〃談義。そのうち、あちこちに電話をかけまくり東京の夜は賑やかに更けていくのであった。
ふと時計を見ると、「11時」を過ぎていた…。
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