2008/04/15

鐘ヶ江夫妻とバッタリ - 東京との〃落差〃こそ浮沈の鍵 -

どうしても片付けなければならない緊急な用件が幾つか重なって、14日から上京している。帰ったらすぐ長崎市内でケーブル業界の会合があるから、ほぼこの1週間は出ずっぱりである。

羽田に着いたのがちょうど昼過ぎだったので、同行した社員とともに空港内の蕎麦屋に入ったら、元島原市長の鐘ヶ江管一さんご夫妻と遭遇した。

お互いにビックリであるが、見知らぬ土地で旧知の人と出会うのは、何となく面はゆくもあり、嬉しいものだ。何よりもお元気そうで安心した。

東京と鐘ヶ江さんで思い出すのは、5年ほど前の出来事。その時も今回と同じようにバッタリと出くわしたのだが、「これからどこへ?」と訊かれたので、「総務省へ」と答えた。

すると、計らったかのように、「ちょうど良かった。それなら私も一緒に行こう!!」と言われので、お伴した。

「とこっで市長さん、総務省のどこへ行かれるんですか?」と尋ねたら、「片山虎之助先生の所ですたい。紹介しますけん!!」と、実に手短かな答え。

田舎者の常で、玄関先で免許証や名刺を出してグズグズしていたら、訝る門衛に向かって「ああ、この人は私の友人だからいいの!!」と一言。

中に入ってからも、会う人ごとに右手を軽く挙げて、「ごくろーさん」と声をかけながらスイスイ。「市長さん、お知り合いですか?」と訊いたら、「知るもんですか!!」と。

その堂々たる振る舞いは大臣室に入るまで終始変わることはなく、いとも簡単に数々の〃難関〃を突破。広い執務室におさまった大物大臣とも打ち解けて歓談することができた。

さて、今回の出張目的の1つに総務省関係者との打合せが入っているが、それほど簡単でないのは覚悟の上である。ただ、「物怖じせず、正面から堂々と」といった鐘ヶ江さんの教えは守り抜いていくつもりだ。

宿泊先はJR山手線大崎駅にほど近い「ニューオータニ・イン・東京」。原稿を書きながら窓の外を眺めると、駅前の再開発事業でクレーン車がせわしなく動いている。

「品川」と「渋谷」という交通の要所の間に挟まれたこの土地も、今や次第に〃マイナー〃ではなくなりつつある。前回泊まった頃よりは高層ビルの数も増えた感じだ。

昨夜はホテル近くの居酒屋で夕食。生ビール大ジョッキ1杯千円。焼き鳥1本220円。手元に資料はないが、値段設定は島原のほぼ2倍のはず。

折しも、その店では「長崎フェア」と銘打って「皿ウドン」を提供していたが、麺は限りなく塩辛く、味付けもイマイチ。

それでも980円である。支払いを終えた後で如実に感じたのは、東京は確実に〃バブル〃が復活している、ということ。併せて、その〃落差〃こそが古里活性化の鍵であると。