奥様はスゴ腕の編集長…ご主人は金融界のエリート
月刊文芸春秋6月号に、作家にして文藝春秋創始者の菊池寛を演じることになった西田敏行さんの手記が載せられているが、何の因果か、22日付の読売新聞文化欄には、別冊文芸春秋の女性編集長を「フロント4」という人物欄で取り上げている。
花田朋子さん。42歳。誰あろう、島原市白土町の山崎本店酒造社長、山崎重裕さん(77)の三男、山崎敦司さん(44)のお嫁さんだ。確認はしていないが、姓が異なるのは単に、ビジネス上のペンネームということだろう。
かつて同社には、江川紹子らを育て上げた花田紀凱(かずよし)という名物編集者(週刊文春やマルコポーロなどの元編集長)がいたが、何かしら関係があるのだろうか。ただ言えることは、同じ「花田姓」ではあっても「畑」は随分と違う。女性・花田は「文芸畑一筋」のようである。
読売の記事によると、この5年間で直木賞受賞作13作のうち、花田編集長が担当したのは何と6作品。表現を換えるなら、それらはすべて別冊文藝春秋(隔月刊)の連載の中から生み出されたもの。
ちなみに、それらの作品名は「星々に船」(村山由佳)、「邂逅の森」(熊谷達也)、「対岸の彼女」(角田光代)、「まほろ駅前多田便利軒」(三浦しをん)、「風に舞い上がるビニールシート」(森絵都)。
一方で、花田編集長は映画にもなった一昨年の直木賞受賞作「容疑者Xの献身」(オール讀物)の作者、東野圭吾さんの担当者としてもつとに有名だそうで、後に新聞連載となった「手紙」の文庫本化を成し遂げ、現在百七十三万部を売り上げている、という。
東大卒のこの才媛を射止めたのが、敦司さんということになるのだが、こちらも同じ東大卒。ご主人の方も経歴では負けていない。財閥系の旧さくら銀行から経済産業省への出向を経て、現在は三井住友銀行横浜法人管業所長副部長の要職にある。
私事だが、我が家は山崎本店とは遠縁関係にあり、「まが玉」(銘柄)の名付け親は、島原新聞社先代社長の清水治代だ。さらに余談であるが、この敦司さんと家人は小学生時代、同じ塾で学んだという間柄でもある。
それにしても、どうして同じ島原の地に生まれながら、片方の家族だけが「ラ・サール」→「東大」といったエリート街道をひた走れるのだろうか、不思議だ。これじゃまるで人生における「上下分離方式」ではないか!?
いや、いや、人生には色んな「ルート」がある。新幹線の旅は確かに便利で快適だが、各駅停車の鈍行にも、それなりの楽しみがあるぞ!!
自らにそう言い聞かせながら夕食のビールをあおっていたら、「ただいまー」と、三男坊が元気良く帰って来た。見ると、その頭はクラブ活動で五厘刈りに剃られていた。嗚呼…。
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